スター養成の名門校・ハンリム(韓林)芸能芸術高等学校(ソウル・松坡区)が、K-POPのプロ講師による歌とダンスの超濃密レッスンをプログラムした「Hanlim K-POP Camp 2025」を今年(2025年)の夏に開講。同校の独自メソッドで鍛えられた日本からの受講生は最終日に現地の芸能プロダクションによる合同オーディションに挑み、終了後はさっそくスカウトマンから名刺を渡されるなどK-POPアイドルとしてデビューする足掛かりをつかんでいた。

■K-POPスターを生み出す憧れの高校で歌とダンスの超濃密レッスン

 初めて開講した昨年(2024年)は、募集開始後すぐに定員一杯となった同キャンプ。最終的に延べ44人が現地オーディションで“合格”を勝ち取り、複数名が練習生として採用されるという実績を残した。当時は関西国際空港出発便のみだったが、今年は関空発着便に加えて成田空港発着便でも募集し、昨年を超える52人が集まった。

 受講生は中学1年から20歳までの男子7人、女子45人。初日は同校講堂で在校生による本場の歓迎パフォーマンスが披露され、そのレベルの高さを目の当たりにした52人は、驚きながらもさかんに拍手を送っていた。

 同校の卒業生にはTWICEのダヒョン、チェヨン、ツウィ、SHINeeのテミン、ASTROチャウヌTOMORROW X TOGETHERのボムギュ、ヒュニンカイ、テヒョン、ENHYPENのジェイ、ソヌ、ジョンウォンらがいる。また、ZEROBASEONEのハン・ユジンやIVEのイソ、ILLITのウォンヒなど人気アイドルが在籍中といい、K-POP業界を目指す受講生にとっては憧れの学校となっている。

■日韓の若者が自身のインスタグラムを交換、友情と才能を磨き合う国境を越えた学びの場

 初日の日程終了後は、日韓の若者たちが積極的に自身のインスタグラムを交換。同キャンプ主催者は「お互いにフォロワーとなることで自身のパフォーマンス動画をアップし、友情と才能を磨き合う国境を越えた学びの場を作っているのです」(広報担当者)と、若者たちの自発的な切磋琢磨を語った。

 言語は基本韓国語で、ハンリム現役講師陣と著名ダンサー、振付家、ボーカルトレーナーによるダンス、ヴォーカル、ステージ表現の特別授業などもすべて韓国語で行われた。

「K-POPアイドルを目指すなら韓国語学習は必須なので、会話はすべて韓国語としていますが、韓国語の初心者のために、ハンリム高校日本法人のスタッフらが日本語通訳でサポートしています」(同)。実際には、通訳に頼らず受講生同士で教えあったり、韓国語での会話を促したりするなど、受講生同士が苦労しながらも励まし合う微笑ましい光景も見られた。

計10日間の厳しいレッスンで実力をアップさせていく参加者 撮影・鄭孝俊