地鶏とともに煮込まれているのは高麗人参に似たキバナオウギの根。『隣の国のグルメイト』で松重豊がつまみながら「これ、木じゃん!」と驚いていたオムナム(ハリギリ)とはまた別種の生薬だ。それにナツメやクリ、ジャガイモなどが加わる。

 見た目はなかなかいかついが、煮立ったスープをひと口すすってびっくり。生薬のほのかな香りがすがすがしく、絞めたての鶏の力強い旨味とともに、“山の気” をいただいているような充実感で満ちてくる。

 タッペクスッだけではない。つきだしにもこの辺りでとれた山菜がたっぷり使われていて、飽きずに楽しむことができた。筆者は酒飲みなので、肝臓によいとされる薬草コンドゥレナムル高麗アザミ)もたっぷりいただいた。

 ソウルや釜山の郊外、韓国の田舎町を旅する機会があったら、日本のみなさんにもぜひタッペクスッを食べてもらいたい。

生薬がたっぷり使われた「チョンスッコル」のタッペクスッ
「チョンスッコル」のつきだし。右上が高麗アザミ
松重とソンも食べていたタッペクスッのスープで煮込んだお粥

●配信情報

Netflix『隣の国にグルメイト』独占配信中

[2025年~2026年]出演:ソン・シギョン、松重豊