韓国が生んだ世界的なボーイズグループ、BTS(防弾少年団)のカムバックライブ「BTS THE COMEBACK LIVE | ARIRANG」が、去る3月21日午後8時から韓国ソウル市の光化門広場で開催された。ブラック&ホワイトのシックな衣装で身を固めたメンバー7人が特設ステージに登場すると、世界中からソウルに集まったARMY(アーミー、BTSのファンの総称)は一斉に大きな歓声を上げるなど、いきなりボルテージは最高潮に達した。

■BTSカムバック公演が開催された光化門広場、600年にわたる歴史と現代が共存するランドマーク

 光化門広場は朝鮮王朝時代の王宮、景福宮を背景に、600年にわたる歴史と現代が共存する韓国を代表するランドマーク。かつてこの広場では、2002年ワールドカップ日韓共催の韓国代表戦の際に、“赤い悪魔”と呼ばれるサポーターたちが集結した歴史的な街頭応援の聖地だ。また、大統領を弾劾する市民デモの際も市民で埋め尽くされた。その多くが応援棒を持ったK-POPのファンだった。

 そんな歴史的な場所でのカムバック公演は、兵役を経ておよそ3年半ぶりにメンバー7人全員がそろった完全体でのステージ。JINSUGAJ-HOPERMJIMINVJUNG KOOK(メンバー年齢順)は新アルバム「ARIRANG」を引っ提げてエネルギッシュなボーカルとダンスを披露し集まったファンを興奮させた。

警察車両によって封鎖された光化門広場 撮影:韓国TVドラマガイド編集部

 一方、今回のイベントで目立ったのは警察の厳重な警備だ。当初、26万人が集まるとして警察は約6700人の警察官を投入。ファンが広場に入る際、警備ゲートで荷物検査が行われ、金属探知機での確認も行われた。また、大型の警察車両が交差点付近で道路と道路を封鎖し、ファンの自由往来を阻止。通路に立ち止まるとすかさず「ピー」「ピー」と警笛を吹き、「向こうに行ってください!」と押し出される。付近の地下鉄駅出入口は大混雑発生を防ぐため閉鎖された。消防や区役所職員など、公務員約3400人も警備に駆り出されており、“過剰警備”という声も上がっていた。

 ただ、韓国を象徴するスポットでのトラブル発生は国家の威信にかかわるため、厳重にならざるを得ない側面もある。案内地図を配布していた赤いジャケット姿の女性は中区役所の職員だといい、土曜出勤になったことについて聞くと、「ま、それはそれで面白いです」とイベントを楽しんでいる様子だった。

 この日のステージを見るためフィリピンからやってきたという30歳前後の女性は、「メンバーではJINが好きです。新曲の『SWIM』はこれまでになかった味わいの曲」と感激の面持ちで話した後、警備については「すごく厳しい。でもよくコントロールされていると思います」と理解を示した。すぐ近くの道路に座っていた外国人ファンはステージが始まるとすぐに涙ぐんでいた。

会場周辺をブロックするように並べられた大型警察車両 撮影:韓国TVドラマガイド編集部
会場周辺の地下鉄駅の出入口も完全シャットアウトだった 撮影:韓国TVドラマガイド編集部