最近の韓国ドラマや映画には、なんらかの理由でソウルから地方に都落ちした登場人物がカルチャーギャップで苦労したり、自己実現したりする物語が多い。

 ドラマなら、『都会の部長 田舎へ行く』『ソウルの家から大企業に通うキム部長の物語』『愛の光』『隠し味にはロマンス』『ジャガイモ研究所』『涙の女王』『私たちのブルース』『海街チャチャチャ』『サムダルリへようこそ』など。映画なら、『茲山魚譜 チャサンオボ』『リトル・フォレスト 春夏秋冬』『サンセット・イン・マイ・ホームタウン』などに、そんなエピソードがあった。

 先日、韓国で1600万人動員を達成し歴代2位となった大ヒット映画『王と生きる男』も、都落ちしてきた失意の若き王(パク・ジフンWanna One出身)が村人たちとともに暮らし、生きる喜びを見出していく話だった。

 これらの作品では、田舎町の風物がとても魅力的に描かれていて、韓国人でも見惚れることがある。ドラマや映画の影響もあるのだろうか、訪韓外国人がソウル以外の地域を訪れる機会も増えたという文化体育観光部の発表もあった。今回は、連休などに韓国を旅行する人のために、韓国の地方の町を楽しむコツをお教えしよう。

■韓国ローカル旅、ソウルから高速バスで1時間半の町で降りてみる

 この二十年ほどで高速道路整備が進んだり、トンネルが開通したりしているので、ソウルのバスターミナルから一時間半も高速バスに乗れば、地方らしい風景が広がる町に降り立つことができる。

 旅をハプニング込みで楽しむためにはノープランが望ましいのだが、エリアくらい把握しておきたいという人には、ソウルの南東方向にある忠清北道(チュンチョンプッド)や南西方向にある忠清南道(チュンチョンナムド)、北東方向にある江原道(カンウォンド/正式名称・江原特別自治道)をおすすめする。他の地方と比べると観光開発がおおむね後発であることがその理由だ。

 韓国では鄙びた町に行けば行くほど鉄道よりバスがメインの交通手段となる。だから飲食店や宿泊施設はたいていバスターミナルの周りに集まっている。日帰りでもよいが、一泊して翌朝、散歩と食事をしてからバスに乗ってもお昼にはソウルに戻れる。

忠清北道の中部にある槐山(クェサン)のバスターミナル
江原道の中部にある洪水(ホンチョン)の鄙びたバスターミナル