現代の韓国に王室制度が残っているという設定のロマンティック・コメディ『21世紀の大君夫人』。財閥の令嬢ソン・ヒジュ(IU)と、王族のイ・アン大君(ビョン・ウソク)の契約結婚に関するプロセスが華麗に描かれている。後半の見どころを考察していこう。(以下、一部ネタバレを含みます)
■『21世紀の大君夫人』物語の行方は?前王が譲位する意志を示した勅書の存在が緊迫感をもたらしている
大君夫人となったヒジュだが、王立学校の記念式典に来賓として招かれた段階で、契約結婚の契約書が流出してしまう。報道陣が殺到し、窮地に陥ったヒジュを守ったのが、イ・アン大君であった。
しかし、2人の前途は多難だ。契約結婚が本当であれば、国民からの批判が避けられない。王家の威信が傷つくことになってしまうのだ。
大妃のユン・イラン(コン・スンヨン)と総理のミン・ジョンウ(ノ・サンヒョン)も大変だ。国民からの不信感が募り、2人も批判にさらされることになるだろう。それほどに契約結婚の暴露は影響が大きいのだ。
それにしても、王立学校の記念式典で契約結婚の秘密が暴露されたことが象徴的だ。なぜなら、ヒジュ、イ・アン大君、大妃、総理の4人は王立学校の同窓生だからだ。
大妃のイランは過去に王妃をたくさん輩出しているユン(尹)家の出身だ。両班の名門だけに、当然のように王立学校で学んでいる。そのときに、イ・アン大君のことをよく知っている。もしかしたら、恋愛感情を持っていたかもしれない(そのことは、後の展開で明らかになる可能性もありそうだ)。
イランは、2010年に世子のイ・ファン(ソンジュン)と結婚している。そして、国王が2012年に崩御したことで、イ・ファンが32代王として即位してイランも王妃になっている。
イランとしても「国母」として最高の栄誉を受けたのだが、国王イ・ファンが2022年3月に王位をイ・アン大君に譲る決意をして、彼女の人生も暗転した。結局、イ・ファンは火災によって亡くなったのだが、実は、譲位するという勅書を保持していたのがイ・アン大君であった。
しかし、彼はその勅書を公表せず、イランが産んだ息子が王位を継いで幼い国王となった。それはイランが一番望んだことなのだが、彼女にとっては前王の勅書が紛失していることが不安材料だった。
もし、勅書がイ・アン大君の手に渡っていたら……。その「もし」が現実に起こっていることをイランが知ったら、どのように対処するだろうか。