■『スキャンダル』に登場する正祖の父・思悼世子ゆかりの地、京畿道・華城市

『スキャンダル』の劇中、ユンの夫のユ大監とウォンが、「顕隆園」の改葬の際に華城で顔を合わせたことが語られる。

「顕隆園」とは、朝鮮王朝第22代王・正祖が1789年、父・思悼世子(サドセジャ)の墓を現在の京畿道・華城市へ移設した際に名付けた墓の名称だ。

 思悼世子は、父である第21代王・英祖の命により米びつに閉じ込められ、1762年、わずか28歳の若さで命を落とした。正祖が即位すると、「荘献世子」と称され、その後、1899年に「荘祖」として追尊された。これに伴い顕隆園も「隆陵(ユンヌン)」へと格上げされた。

朝鮮王朝第22代王・正祖の父・思悼世子(荘祖)が眠る隆陵

 そして、思悼世子ゆかりのもう一つの場所が、同じく華城市にある「龍珠寺」である。

 父の死を嘆き苦しんだ正祖が、父の冥福を祈るために、1790年に現在の隆陵のそばに龍珠寺を建立した。龍珠寺には荘祖とその正室・献敬王后に加え、正祖とその正室・孝懿王后の位牌が祀られている。

 一般的な寺院とは異なり、龍珠寺には王陵や宮殿などの正面入口に配される紅箭門(赤色の門)がある。王室との深い関わりを感じさせる龍珠寺は、単なる寺院にとどまらず、正祖の父への孝心を今に伝える特別な場所でもある。

龍珠寺に祀られている荘祖と献敬王后、正祖と孝懿王后の位牌

●華城市へのアクセス

ソウル駅から餅店駅まで地下鉄1号線で約70分。