■『イカゲーム』主人公はセクシー、ダンディー、筋肉美の代名詞

「『イカゲーム』の主人公を演じたイ・ジョンジェは、韓国ではハリウッド映画でも活躍するイ・ビョンホンに匹敵するクラスのスター俳優です。『イカゲーム』のジャージ姿からはあまり想像つかないかもしれませんが、セクシー、ダンディ、筋肉美の代名詞ともいえる存在で、男性女性問わず支持率が高い俳優です。ファッショニスタとしても知られていて、映画祭などのレッドカーペットはその着こなしも含めて毎回話題になります」(『韓国TVドラマガイド』編集部スタッフ)

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 イ・ジョンジェのブレイク第1期は、1990年代後半から2000年台の前半に遡る。

「イ・ジョンジェはモデルを経て、映画デビュー作『若い男』(94年)で数々の新人賞を受賞しました。その後、80年代の激動の韓国を舞台にしたドラマ『砂時計』(95年)に出演。ヒロインを守る寡黙なボディーガード役で大ブレイクします。この作品は当時の韓国で “放送時間に街から人がいなくなる!”といわれた超人気作でした。

 その後、盟友となるチョン・ウソンとの初共演作『太陽はない』(98年)、婚約者の姉との秘密の恋に溺れる映画『情事』(98年)や、チョン・ジヒョンと共演の『イルマーレ』(01年)、イ・ヨンエと共演の『ラスト・プレゼント』(01年)、『黒水仙』(02年)『タイフーン/TYPHOON』(05年)など、活動の場をスクリーンに移して、ロマンス、コメディ、官能、アクション大作からサスペンスまで、あらゆるジャンルの作品で活躍していきます。また、数多くの作品でその美しくしなやかな肉体をおしげもなく披露していました」

 その頃から、日本でも韓国映画ファンの間ではすでに名が知られていたイ・ジョンジェ。映画『オーバー・ザ・レインボー』(04年)の公開時に来日したときには、こんなエピソードも。

「『オーバー・ザ・レインボー』はミニシアター系での公開作だったので、来日招聘は無理かなと配給会社も考えていたそうですが、『ファンとの約束だから』と、ふたつ返事で来日。日本滞在中も、本来であればスタッフが大勢付き添ってアテンドが必要なところ、『僕は大丈夫』と1人でふらりと出かけたり、とにかくスマートな方だったそうです。大人でジェントルで、素敵だったという話を聞きました」

『韓国TVドラマガイド』編集部スタッフは、日本で空前の韓流ブームが起きた2004年頃、韓国旅行中に入ったメガネショップの男性店員に、「誰が好きなの? やっぱりペ・ヨンジュン? ソン・スンホン?」と聞かれて「イ・ジョンジェ」と答えたら、「彼はカッコイイ!男が認める男だよ」と言われたことを覚えている。その店員のお薦め作品もやはりドラマ『砂時計』だった。