今年2023年は日本における韓流ブーム20周年の節目の年。韓流エンタメ情報誌『韓国TVドラマガイド』も創刊から18年目を迎えました。ここでは、『韓国TVドラマガイド』の表紙を華やかに彩った韓流スターたち1人ずつにスポットを当てて、表紙画像ともに当時のインタビューや出演作を振り返っていきます。

 今回取り上げるのは、“ラブコメ絶対王者”にして“静かなカリスマ”と称される、韓流エンタメ界のトップ俳優、ヒョンビンです。

★ヒョンビンProfile

 1982年9月25日生まれ、ソウル特別市出身。身長184センチ、B型、。2008年のドラマ『ボディガード』でデビュー。大ヒットドラマ『私の名前はキム・サムスン』(2005年)で一躍トップスターの座に。以降、『雪の女王』(2006年)、『シークレット・ガーデン』(2010年)、『ジキルとハイドに恋した私~Hyde,Jekyll,Me~』(2015年)など、ロマンス作品で人気を博す。『愛の不時着』(2019年~2020年)で“ラブコメ絶対王者”の存在感を発揮、世界的大ブームを巻き起こす。

 いっぽうで、近年は映画を中心に活躍し、アクションやサスペンスなど多様なジャンルや役柄に挑戦、重厚な演技を見せている。新作映画『交渉』は韓国で2023年1月18日公開され、日本での公開が待たれる。

 私生活では2022年2月に『ザ・ネゴシエーション』『愛の不時着』で共演した女優ソン・イェジンと結婚、同年11月に長男が誕生。

■20代から『愛の不時着』まで、ヒョンビンの軌跡を振り返る!

 ヒョンビンが『韓国TVドラマガイド』の表紙に初登場したのは、2006年12月発売の8号(当時の誌名は『韓国&アジアTVドラマガイド』)。主演映画『百万長者の初恋』のプロモーションで2006年11月に初の公式初来日時を果たした際にインタビューしました。まだ20代のヒョンビンの姿が清々しいです。

 当時、『私の名前はキム・サムスン』でブレイクしていたヒョンビン。自身については、こう語っています。

「僕自身は、人の話をよく聞いてあげるほうなんです。友達の間でも相談役という立場で、いつも自分の話をするより人の話を聞く側なので、(彼氏としても)いい聞き手になれるんじゃないかと思います(笑)」(ヒョンビン)

 実際の素顔も誠実で、超過密スケジュールのなかでも疲れた顔ひとつせず、取材に臨んでいたことが印象的でした。映画の舞台挨拶の合間に、映画館の非常階段の踊り場で僅かな時間を利用して撮影した表紙&グラビアも、今となっては大変貴重な写真です。また、同号では『雪の女王』の撮影現場の密着レポートも掲載しています。

『韓国&アジアTVドラマガイド』(8)(2006年12月発売)

 ヒョンビンが次に表紙に登場したのは2010年12月発売の32号。ヒョンビン演じる財閥御曹司のデパート社長と、ハ・ジウォン扮するアクションスタントウーマンが恋に落ちるファンタジーラブコメディ『シークレット・ガーデン』を大特集しています。脚本は『ザ・グローリー~輝かしき復讐~』も大ヒット中のキム・ウンスクです。

 2010年11月から韓国で放送スタートした同作は超大ヒットして、ヒョンビンは再びブレイク。韓国エンターテインメント界の最大アワードである百想芸術大賞の栄えある大賞をヒョンビン個人として受賞するほか、SBS演技大賞の男性優秀演技賞やカップル賞などに輝きました。

 当時28歳のヒョンビン。表紙の写真はまだ若々しさも残る愁いを帯びた表情が印象的です。

 自身のプライベートの姿をあまり見せず、神秘主義、秘密主義のイメージがあることについて、「俳優は作品を通してこそ見せるべき姿があり、共感を得るべきだったと思っているので、僕自身は普段の姿をお見せするのにはためらいがあるんです」と語っていました。

『韓国TVドラマガイド』(32)(2010年12月発売)