『冬のソナタ』が日本で初めて放送されてから今年で20年。当時、これほどまで長く、多くの人に愛されるコンテンツになるとは誰が思っただろう。今や、韓流はひとつのジャンルとして定着し、新しい作品が次々と日本でも放送・配信されている。
そこで、この20年を振り返り、ペ・ヨンジュン、イ・ビョンホンらの「元祖韓流四天王」から始まる、時代ごとにブームを牽引してきたスターたち、歴代“韓流四天王”を分析する。(記事全2回のうち後編)
■“韓流四天王”第5世代、イ・ジョンソク、チ・チャンウク、ソ・イングク、キム・ウビン
『私の名前はキム・サムスン』(2005年)のヒョンビンに次ぐ“国民的年下男子”が久々に現れる。『君の声が聞こえる』(2013年、日本初放送2014年)のイ・ジョンソクだ。こちらは、ツンデレでも御曹司でもない、一途に年上のヒロインを愛し支えるナイーブピュア系。少女マンガから出てきたような儚げで麗しい男性主人公が増えていくきっかけにも。
このタイプがもうひとり、『奇皇后 ふたつの愛 涙の誓い』(2013年~2014年)で母性本能をくすぐる王子を演じたチ・チャンウクだ。オレ様男子の時代から、徐々に繊細&一途男子の時代へと流れていく。
また、『応答せよ1997』(2012年)で、がさつなヒロインに振り回されつつ、一途に想い続けるピュア男子を演じ、熱い支持を得たソ・イングクは、2014年に日本でも歌手デビューし話題に。
『相続者たち』(2013年、日本初放送2014年)で魅力的な二番手キャラを演じたキム・ウビンも次のブレイク俳優に浮上した。ちなみに、イ・ジョンソクとキム・ウビンは1989年生まれの同い年で共演をきっかけに親友になった仲。チ・チャンウク、ソ・イングクはともに1987年生まれで、4人ともに同世代だ。
■第6世代、パク・ボゴム、パク・ソジュン、パク・ヒョンシク、ナム・ジュヒョク
2016年は韓流当たり年だ。『雲が描いた月明り』の大ヒットにより、パク・ボゴムが大ブレイクし、史劇ロマンスの“世子”人気がここから始まる。
パク・ソジュン、パク・ヒョンシク、BTSのVをはじめ花美男たちが大挙出演した『花郎(ファラン)』(2016年~2017年、日本初放送は2017年)、イ・ジュンギ主演の『麗〈レイ〉~花萌ゆる8人の皇子たち~』では皇子のひとりを演じたナム・ジュヒョクが注目されるなど、イケメン青春時代劇ブームが到来する。
実際、ナム・ジュヒョクは同年、『恋のゴールドメダル~僕が恋したキム・ボクジュ』で主演に抜擢されるなど、青春時代劇は若手スターの登竜門になっていく。
パク・ボゴムは1993年生まれ、パク・ソジュンは1988年生まれ、パク・ヒョンシクが1991年生まれ、ナム・ジュヒョクが1994年生まれと、世代のばらつきはあるが、いずれも“王宮キャラ”出身で「気品」が備わっている点が興味深い。