――オ・ジョンセさんやホン・ギョンさんからも質問されましたか?

 そうですね。2人からも質問されました。

――そういう時も、キム・ウニさんは質問一つ一つに丁寧に答えてあげるんですか?

 ええ。だけど場合によっては細かく答えてあげると、俳優さんが演技しづらくなることもあるかもしれません。でも台本というのは、主演俳優のためだけに作るものではないですよね? 最近は制作環境も考えないといけないし、全体の構成だけでなく、サイドストーリーも考えながら俳優さんたちは演じなくてはならないので、むしろ私よりもディテールにこだわる場合もあるかもしれません。私が見逃している部分を指摘されて、『確かにそうだな』と修正することもありますし。

 私は俳優さんとコミュニケーションすればするほど良いと考えるほうです。台本を100人が見たら100通りの解釈があると思います。お互いの考えをすり合わせていって、距離をだんだん狭めていくと、より生き生きとしたキャラクターが作れるような気がするので、こういう作業方法が私はとても好きですね。

『悪鬼』(C) STUDIO S. All rights reserved.

――キム・ウニさんといえば、これまでもたくさん一緒に創作されてきたご主人のチャン・ハンジュン監督の存在を忘れるわけにはいきません。『悪鬼』では共同作業などされましたか?

 今回、私は台本を書きながら、約7カ月くらい夫の顔を見ませんでした(笑)。夫が『リバウンド』という映画の撮影をしていて、ロケ地釜山の田舎のほうだったんですよ。なのでほとんど話もできなかったのですが、最近はドラマの宣伝のために一緒にメディア出演を頑張ってくれたりしています。ドラマのことは何も知らないのに(笑)。

――(笑)。お2人が仲良くバラエティ番組などに出演されているのを拝見して、いつも楽しませてもらっています。

 私と同じチームでもっと働いてくれたらいいなと思いますが、チャン・ハンジュンはあまり頑張って仕事しないんですよ(笑)。