朝鮮王朝時代の名君イ・サン（正祖）の若き姿を、1人の女性を愛した男としての側面から描いて大ヒットした王宮ロマンス『赤い袖先』。主人公イ・サンを演じたジュノ（2PM）が俳優として名実ともにトップスターの座を確立した本作が、テレビ東京で日本初地上波放送中だ。
気になる2人のロマンスを各話ごとに解説する。（本記事はオリジナル版全17話をもとに紹介。TV放送は日本編集版の全27話。※以下、一部ネタバレあり）
■『赤い袖先』第2話「書庫で始まった関係」
●あらすじ
都に虎が出没し、自ら退治に乗り出すイ・サン。さらに、東宮殿に「罪人の子は王になれない」という矢文が射込まれ、何者かの脅しにサンは警戒心を強める。
一方、足を滑らせた宮女ソン・ドギムはサンとともに池に落ち、反省文を書かされることに。そんななか、東宮殿の書庫の番をしていたドギムの前に無礼な男が現れる。男は兼司書だと名乗るが……。
●見どころ
サンとドギムの最悪の再会。書庫に現れた横柄な男が、天下の世孫とも知らず、「無礼者」扱いし、追い返してしまうドギムの恐いもの知らずぶりに思わず笑う。
そんな彼女に対し、つい「兼司書だ」と正体を偽ってしまうサンだが、「美男だと聞いていたのに……」とがっかりするドギムに機嫌を損ねるなど、完全にペースを崩されまくりなのが、なんともおかしい。あげくドギムに塩を撒かれた時のサンの表情たるや。
兼司書と思い込むドギムとサンの書庫でのやり取りが愉快で、互いに壁などなく接しているのがうかがえる。しかし、一介の見習い宮女とはいえ、仕える世孫の顔も知らないとは……。
当時、一般人は王族とは目を合わせてはいけないというしきたりがあった。世孫と宮女は主従の関係とはいえ、互いに遠い存在なのだ。
