以上が『赤い袖先』が始まる前に起こった出来事であり、ドラマは英祖の側室だった映嬪(ヨンビン)イ氏が亡くなったところから始まる。それは史実でいうと1764年であり、イ・サンは12歳になっていた。ソン・ドギムは11歳であった。
『赤い袖先』の第8話では、宮女たちが見習いから卒業して一人前の女官になる儀式「笄礼(ケレ)」が描かれていた。こうしてソン・ドギムは立派な女官に昇格していたのだ。
彼女は和緩(ファワン)翁主(オンジュ)から執拗にイジメられていた。和緩翁主は英祖の娘であり、母親が映嬪イ氏で兄が思悼世子だ。『赤い袖先』でも強烈な悪女になっているが、彼女と対立しているのが、英祖の二番目の妻であった王妃キム氏だった。
彼女は14歳のときに65歳の英祖に嫁いだ。夫婦の年齢差は51歳もあり、王妃キム氏は和緩翁主よりも7歳も年下である。しかし、形の上では王妃キム氏が和緩翁主の母だ。王妃キム氏が「威厳を示さなければならない」と考えたのは当然のことであった。
●作品情報
『赤い袖先』
[2021年/全17話]※TV放送は全27話 演出:チョン・ジイン、ソン・ヨナ 脚本:チョン・ヘリ
出演:ジュノ(2PM)、イ・セヨン、カン・フン、イ・ドクファ
DVD&Blu-ray販売元:NBCユニバーサル・エンターテイメントジャパン