Netflixで配信中の『無人島のディーバ』。無人島に漂着した主人公のソ・モクハ(パク・ウンビン)は、カン・ウハク(チャ・ハギョン)・カン・ボゴル(チェ・ジョンヒョプ)兄弟によって15年ぶりに発見される。

 本土に戻り、世間の変化に戸惑うモクハ。ボロボロのスニーカーが、15年間の無人島生活での苦労を物語っている。そんなモクハに、ボゴルは新しいスニーカーを差し出す。あまりのありがたさにモクハは涙する。

 この名シーンの撮影が行われたのは、韓国南東部にある三千浦(サムチョンポ)大橋公園。三千浦は、『応答せよ1994』でキム・ソンギュンが演じた下宿生の出身地で、慶尚南道泗川(サチョン)市の南西部にある港町だ。

■『無人島のディーバ』撮影地、絶景ケーブルカーがある港町・三千浦

 三千浦は、高麗時代に全国の川辺や海辺に建てられた穀物保管用の倉庫の1つが設置され、都の開成(ケソン/現・北朝鮮)から海路で3千里離れていたことから、その地名が付いたと言われている。

 泗川市と海を挟んで対岸にある南海(ナメ)郡とは4つの橋で結ばれている。三千浦大橋公園は、その中のひとつである三千浦大橋のたもとにある。

 冒頭で紹介した『無人島のディーバ』の場面で、モクハの背景に映っていたのが「泗川海ケーブルカー」。三千浦大橋公園の向かいにある大芳(テバン)停留所を起点として、草養島(チョヤンド)へと渡る海と角山(カクサン)とを結ぶ山の両方の眺望を楽しめるのがこのケーブルカーの特長だ。

ケーブルカー乗り場は『無人島のディーバ』ロケ地・三千浦大橋公園の向かいにある

 大芳停留場からまずは草養島へと移動する。途中にあるモゲ島までは斜張橋(塔から斜めに張ったケーブルで橋桁を支える構造)の三千浦大橋が、モゲ島から草養島までは朱色をしたアーチ形の草養大橋という2つの橋を見下ろしながら運行していく。

ケーブルカーからは斜張橋の三千浦大橋とアーチ形の草養大橋という2つの橋が見える

 眼下には速い潮の流れを利用した竹防簾(チュッパンニョム)という伝統的なカタクチイワシ漁の仕掛けも見える。

 草養島停留場でいったん下車する。ここには水族館や動物園、メリーゴーランドや大観覧車、船の帆を模した展望台などの施設がある。ここでしばらく休憩したら、再びケーブルカーに乗車し、大芳停留場を通過して標高406メートルの角山へと移動。角山停留所からは閑麗(ハルリョ)海上国立公園に指定されている海に浮かぶ多数の島々や橋が一望できる。

角山上昇中のケーブルカーから閑麗海上国立公園に指定されている美しい風景が一望できる