思わず何度も拍手してしまった。同時に大笑いして画面を食い入るように見つめた。
韓国ドラマを見ていて、ここまで没入したのは久しぶりだった。それほど衝撃的……Netflix『涙の女王』第8話の最後の場面のことである。(以下、ネタバレを含みます)
■Netflix大ヒット中『涙の女王』は名場面の宝庫!前半までの見どころは?
『涙の女王』は、財閥クイーンズグループの「デパート女王」ホン・ヘイン(キム・ジウォン)と、龍頭里(ヨンドゥリ)の名士の息子ペク・ヒョヌ(キム・スヒョン)による夫婦の危機と再生を描いている。
出会いのときからヘインが生活苦にあると錯覚したヒョヌは、自分の実家がどれほど裕福なのかを強調して「彼女を支える決意」を固める。しかし、彼女は財閥オーナーの孫娘で王家のような暮らしの中で強烈な自我を持っていた。結局、ソウル大学出身のヒョヌはクイーンズグループの婿として法務部で腕をふるった。
3年が経過してヒョヌは離婚を決意。ヘインとの生活に耐えられなくなった。離婚宣言をまとめて文章で告知しようとした寸前に、ヒョヌはヘインから「余命3カ月」であることを告げられる。ここから物語はジェットコースターのような展開となり、ヘインとヒョヌはベルリンまで飛んで治療の可能性をさぐっていく。
この段階で『涙の女王』は名場面の宝庫。異国情緒があふれる海外ロケは主役のキム・スヒョンとキム・ジウォンの繊細な表情をいっそう際立たせてくれた。
物語はヘインとヒョヌの危うい夫婦関係と同時並行で、クイーンズグループの経営権問題が取り上げられていく。『ザ・グローリー~輝かしき復讐~』で悪役の極みを見せたパク・ソンフンが、今度はユン・ウンソンという狡猾な乗っ取り屋に扮して、『涙の女王』に不気味な影を差し込んでくる。
財閥とはいえ無能な人間だらけの創業家はひとたまりもなく、ウンソンとその母親によって経営権を奪われてしまう。それが第8話までのストーリーであり、最後になって「アッと驚く場面」が待っていた。