つづいて5月26日のソウル発東京。検索すると、ジンエア、ティーウェイ航空、エアプサンが並ぶ。しかし出発は朝の6時~7時台。仁川国際空港発である。

 ソウル駅から仁川国際空港に向かう空港鉄道A’REXの始発は5時20分。仁川国際空港着は6時27分だ。表3で出てきた安いフライトはどれも間に合わない。となるとリムジンバスになるが、ソウル市内から空港に向かう始発バスは午前4時台。空港到着は5時半ぐらいと考えたほうがいい。

 日韓路線に就航する飛行機の多くが仁川国際空港の第1ターミナルを利用する。第1ターミナルはメインのターミナルビルとサテライトのような搭乗棟があり、その間はシャトルトレインで結ばれている。LCCの多くはこの搭乗棟を利用する。チェックインをすませた後、この搭乗棟に向かうことになるが、セキュリティチェックを含めると30分以上はかかる。出発2時間以前にチェックインをしないとかなり焦ることになる。

 仁川国際空港の早朝便はなかなか大変なのだ。

表3。5月26日のソウルー東京のフライト。安い順(4月13日の検索。スカイスキャナー)

 そこで出発時間を遅らせて検索することになる。午前9時以降の出発と検索条件を変えた結果が表4だ。ここでエアソウルが登場してくる。最も安い早朝便との料金差は約4000円……。

 こうして調べてみると、エアソウルに傾いていく理由がわかってくる。うまい就航時間を選んでいるのだ。日本人の感覚をよくつかんでいるのだろうか。

表4。表3を午前9時以降の出発に検索条件を変えたもの。安い順。(4月13日の検索。スカイスキャナー)

 若い弾丸トラベラーなら最安値を狙い、前夜に空港に着き、空港で仮眠といったことを考えるのかもしれないが、年に何回も往復するようなタイプになると、それはやはり避けたくなる。年齢も影響するかもしれない。

 エアソウルの親会社であるアシアナ航空は今後、大韓航空との統合の道を進むことがわかっている。エアソウルはどうなっていくのか、まだその方向は示されていない。