■ビールと炙った干し鱈はハマること間違いなし!

 首都ソウル乙支路3街辺りには大箱のHOFが多い。若い客が増えた2010年代後半以降、つまみは多彩になったが、それ以前の中高年男性客が多かった頃は炙った干し鱈(ノガリクイやファンテクイ)が主流だった。

 筆者が日本からの旅行者をこの辺りに案内し始めた頃は、「ビールに干し鱈?」という反応が少なくなかったが、一度経験するとほとんどの人がハマった。

乙支路3街駅の北西方向に広がるビアホール街のノガリクイ(鱈の幼魚の干物)と生ビール

 この組み合わせは、韓国の南西部に位置する全州全北特別自治道の中心都市)のカメクシュポに近い業態)でも一般的だ。

 カメクでは、良質のファンテを丁寧に叩いて身をほぐしたものを炙っているので、身を折ると粉を吹くほど。それが口中の水分を奪ったところに、ビールを流し込むのが最高である。(つづく)

全州のカメクの人気店「ジョンイル・シュポ」のファンテクイとビール