Netflixで人気沸騰中の『となりのMr.パーフェクト』は、わけあって米国から韓国に戻ってきた大企業のプロシェクトマネージャー、ペ・ソンニュ(チョン・ソミン/『ラブリセット 30日後、離婚します』『還魂』)が、幼なじみで建築家のチェ・スンヒョ(チョン・ヘイン/『D.P.-脱出兵追跡官-』『よくおごってくれる綺麗なお姉さん』)と再会する物語だ。

 この二人のロマンスの行方が物語の核になりそうだが、それぞれの周辺人物の演技にも要注目だ。今回は二人の母親を演じるパク・ジヨンチャン・ヨンナムにフォーカスしてみよう。(以下、一部ネタバレを含みます)

■Netflix『となりのMr.パーフェクト』チョン・ソミン扮するソンニュのオンマ役、パク・ジヨン

 このドラマの原題は、「オンマ チング アドゥル」。直訳すれば「母さんの友だちの息子」だ。これはソンニュ目線だが、まさにこの母さんを演じるのがパク・ジヨン(1969年生まれ)。目力が印象的な女優で、悪役が似合うのだが、今回はふつうの主婦を演じているのが新鮮だ。

 1990年からドラマで活躍し、映画デビュー作『優雅な世界』(2007年)ではヤクザに扮したソン・ガンホの気丈な妻を演じた。チョン・ドヨンイ・ジョンジェ主演の『ハウスメイド』(2010年)では、問題を起こした家政婦を排除しようとする毒婦役で鮮烈な印象を残している。その後、イ・ソム主演の『小公女』(2018年)では、商魂たくましい不動産業者を演じ、短い出番ながらギラっと光って見せた。

 近年では、2PMジュノ主演の大ヒット時代劇『赤い袖先』では、宮女を統率する提調尚宮役を演じている。ほかにも、キム・ゴウン主演『シスターズ三姉妹の身勝手な母親役や、マ・ドンソクソン・ソック主演映画『犯罪都市 THE ROUNDUP』の会長夫人役も印象的だった。

ソウル景福宮と北岳山。『となりのMr.パーフェクト』1話のタイトルパックの直後に空撮で登場する