ソウルを訪ねる旅行者はコンビニエンスストアのお世話になることが多い。言葉の問題もあるが、街を歩いていると、「おッ、ここにも……」といった頻度で目にするから、どうしても入ってしまう。なんでも韓国のコンビニの人口あたりの店舗数(人口あたり)は日本の1・5倍だという。よく目にするわけだ。

 韓国にコンビニが多い理由は、少ない資本でオーナーになれるからだという。韓国の経済構造は、日本のそれより大手企業が占める割合が多い。起業がなかなか大変なのだ。コンビニのオーナーの年齢が比較的低いのも、そんな理由があるからだとう。

韓国旅行でお世話になるコンビニ『CU』と『GS25』

 韓国のコンビニといったら、『CU』と『GS25』である。店舗数もこの2社が多い。3位が『セブン‐イレブン』だが店舗数は桁が違う。

 CUとGS25は一応、住みわけがあるという。CUは郊外に多く、GS25は都市部の店舗が目立つ。たしかにソウルを歩いていると、GS25のほうがよく目にする。

 店舗によって違うので、一概にはいえないが、僕はCUがみつかるとほッとする。システムがなんとなく日本に似ていて、戸惑うことが少ないのだ。

 それに比べると、GS25は店によってかなり形態が違い、システムも新しいものをどんどんとり入れている感じだ。旅行者はついていけない面がある。韓国のコンビニは韓国人客がメインだから、彼らからは評価されているのかもしれないが、旅行者は陳列棚の前で立ち尽くすことが少なくない。

GS25は次世代のコンビニをめざしている?

 昨年末、仁寺洞のGS25を毎日、利用していた。泊まっている宿に近かった。24時間営業で便利な店だった。

 泊まっていたホテルは朝食がなかったから、朝はまずGS25だった。適当なパンを陳列棚から手にとった。次いでコーヒーと思ったのだが、その機械がなかなかみつからない……というか、マシンが多く、どれがコーヒーなのかわからないのだ。