■20年以上前、語学学校時代のハスク体験記
私も語学学校に通っていた頃、ハスク暮らしをしていた。20年以上前だが、当時2食付きで家賃は45万ウォンだった。あの頃からあまり値上がりしていないのは驚きだ。
ハスクメイトは、学生時代から住み続けている社会人1年生の女性、韓国伝統工芸を習いに韓国へやって来た日本人女性、大学2年の男子学生、軍隊を除隊したばかりで復学準備をしている男性の4名だった。
私たちのハスクは、大家さんが毎食あたたかいごはんを出してくれるようなところではなかった。6人掛けのテーブルが置かれた食堂に炊飯器とお鍋があり、そこからごはんとスープを、おかずは冷蔵庫の中にある作り置きのものを、各自好きな時に好きなだけお皿に盛って食べるというスタイルだった。
よく登場したおかずは、魚肉ソーセージの卵の付け焼き、お雑魚の炒め物、韓国おでんの炒め物。語学学校のクラスメイトは参鶏湯やカルビチム(骨付き牛カルビ肉と野菜の甘辛蒸し料理)など、手の込んだものがハスクの食卓に並ぶと話していたが、なぜか私たちのハスクではそんな料理が出てくることは一度もなかった。それでも、食事は外食などでお腹と心を満たすことができる。
ハスク生活で一番悩ましかったのは朝の身支度だった。私たちは5人で1つの洗面所を使用していたのだが、洗面所の中に、トイレ、洗面台、シャワーのすべてが備わっていたため、毎朝、5人ともが誰よりも早く洗面所へ行き、用を済まそうと必死だった。誰かが先にシャワーを浴びようものなら、その間は歯を磨くことも、トイレへ行くこともできなかったからだ。
そんなハスク生活に不便を感じ、私は3ヶ月でワンルームに引っ越した。
最近は、各部屋に洗面所が完備されたハスクもあるという。家賃50万ウォンで、トイレ、シャワー付き、さらにはおいしいごはんが提供され、声をかけあえる同居人もいるなら、この時代、ハスクは学生にとって最高の住居なのかもしれない。