南北分断を背景としたスペクタル・ロマンス『北極星』は、大統領候補ソ・ムンジュ(チョン・ジヒョン)と彼女を警護する脱北者ペク・サンホ(カン・ドンウォン)の物語だ。第4話では、ムンジュのために料理まで作るサンホの姿に、カン・ドンウォンのファンはハートを撃ち抜かれたことだろう。さて、サンホが作った料理とは?(以下、一部ネタバレを含みます)
■『北極星』でカン・ドンウォン扮する頼もしいボディガードが作っていた料理は何?
ムンジュが安全のために身を潜めている郊外の家。キッチンで鍋に火をかけ、長ネギに包丁を入れるサンホ。沸騰した鍋の中に見えるのは小ぶりな丸鶏。そこに訪ねてきた義母イム・オクスン(イ・ミスク)が、「彼、料理までするの?」と驚いている。
オクスンを出迎えた補佐官のパク・チャンヒ(チュ・ジョンヒョク)の説明によれば、ムンジュの安全のために、信頼できる修道院から食材を仕入れ、自身で料理をするとのことだ。
サンホが煮ていた鍋には丸鶏とネギ以外に赤いナツメの実らしきものが見える。ということは、この料理はサムゲタン(参鶏湯)と見てよいだろう。サムゲタンは丸鶏の腹にもち米、高麗人参、ニンニク、ナツメ、松の実などを詰めて長時間煮込んだものだ。韓国には専門店も多く、通年食べられているが、とくに夏場は滋養食として人気がある。
副菜は淡白なサムゲタンのアクセントになる唐辛子の醤油煮と口直しになる大根の水キムチ。サンホが心を込めて作った料理だが、ムンジュはスープをひと口飲んだだけだ。キッチンに戻されたサムゲタンを見て、サンホは「食べ物を大切にしない人を大統領に推せない」と静かに怒る。彼の出自をそれとなく感じさせるセリフだ。