怒涛のように押し寄せてくる「息詰まる緊迫感」で、最後までワクワク感が止まらなかった。ディズニープラス初のオリジナル韓国時代劇シリーズ『濁流』は全9話と長くはないのだが、第8話と第9話の展開に完全に酔いしれた。(以下、一部ネタバレを含みます)

ロウン主演、ディズニープラス時代劇『濁流』見どころは?

 朝鮮王朝時代に物流拠点と位置付けられていた船着場・麻浦(マポ)。ここは元締めの不当な搾取と賄賂まみれの悪徳官僚の横暴によって、完全な無法地帯となっていた。そこに生きる居場所を見つけたチャン・シユル(ロウン)は、母親を殺した悪魔を見つけて心から復讐を誓った。

 彼を取り囲む主要な登場人物は、兄弟同然に育った捕盗庁(ポドチョン)の従事官チョン・チョン(パク・ソハム)、大商人の娘チェ・ウン(シン・イェウン)、ロウンの雇い主となった小心者のムドク(パク・ジファン)、そして、朝鮮王朝の立て直しを使命とする大護軍(テホグン/チェ・ウォニョン)であった。

 物語の前半は麻浦における利権争いが主軸だと思われたのだが、後半に入ると歴史大河ドラマのような筋立てになってきた。

 大護軍は各地に散乱している地図を集めて、朝鮮半島全体を見通せる壮大な地図を作ろうとしていた。地図の作製は反逆罪に問われるのだが、王族の大護軍は国防に絶対に必要だと考え、作成に全力を傾けた。そのことを察知した悪徳官僚たちは、地図を手に入れて大護軍を逆賊に仕立て上げようとした。

 シユルは復讐を果たすうえで、チョンに迷惑をかけないつもりだった。しかし、チョンは清廉潔白な官僚で、シユルの最大な理解者でもあった。2人の友情もドラマの重要な要素になっていた。

 一方のウン。天才的な商才を持っていたが、女性であるゆえに能力を発揮できないジレンマに陥っていた。しかも、ウンの父親が大護軍の地図作成に協力したことによって命を狙われた。それはウンの境遇も大きく変えていった。

『濁流』ディズニープラス スターにて独占配信中 (C)2025 Disney and its related entities
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