個性的な御曹司と部下の女性、という組み合わせは、韓国ドラマが得意とする社内ラブコメの最強カップルだ。特にベスト3と言えるのが、『キム秘書はいったい、なぜ?』『社内お見合い』、そして今冬ヒット中の『ダイナマイト・キス』である。うるさ型のツンデレ御曹司がどう変貌していくか……そこが最大の見どころになっている。
■個性的な御曹司と部下は社内ラブコメの最強カップル!一気見お薦めラブコメ3選
■『ダイナマイト・キス』
序盤から済州島(チェジュド)のきらめく光と風をいっぱいに受けた派手なロケが展開され、スタートの高揚感が抜群だった。
チャン・ギヨンが演じるコン・ジヒョクは、育児用品会社オーナーの息子であるが、異母姉との冷たい確執により、冴えないチームのトップに押し出されてしまう。その部下として現れるのがアン・ウンジンが扮するコ・ダリムだ。会社の採用条件は「子供がいること」だったが、ダリムは未婚である。妹の借金と母親の高額な医療費という重い現実に追い詰められ、結婚して子供がいると嘘をついてしまったのだ。
済州島で出会ったダリムに恋愛感情を抱いていたジヒョクは、彼女が既婚者だったことに深いショックを受ける。
こうして『ダイナマイト・キス』は、悩める御曹司とワケあり女性が織りなす勘違いの連鎖を重ねながら、どんどん痛快さを増していく。2人の軽やかな掛け合いはとても鮮やかで、見ているだけで心が弾んでくる。
●配信情報
Netflixシリーズ『ダイナマイト・キス』独占配信中
[2025年/全14話]演出:キム・ジェヒョン、キム・ヒョヌ 脚本:ハ・ユナ、テ・ギョンミン
出演:チャン・ギヨン、アン・ウンジン、キム・ムジュン、ウ・ダビ、ナム・ギエ、チャ・ミギョン、チェ・グァンイル、ソ・サンウォン、ソ・ジョンヨン、パク・ジヌ
●『社内お見合い』
ヒロインを演じるキム・セジョンは、一瞬の動きで笑いを生み出す稀有な才能の持ち主である。くるくると変わる表情はどれも生き生きとしており、ラブコメという舞台に見事に溶け込んでいる。
彼女が演じるのは大手食品会社の研究員シン・ハリ。友人の身代わりとしてお見合いに臨んだ相手は、まさかの同じ会社の社長カン・テム(アン・ヒョソプ)だった。
テムは、祖父で創業者のカン・ダグ(イ・ドクファ)会長の目をかわすため、早く結婚せざるをえない立場に追い込まれていた。その事情から、ハリとテムは偽装恋愛を続けていくことになる。
やがて「偽装の愛」は静かに形を変え、「真実の愛」として芽吹いていく。テムは正面から愛を告白し、ハリは身分差に怯えながら必死に拒もうとするが、その強い想いに少しずつ飲み込まれていく。
テムの揺るがぬカリスマ性は、ハリを好きになればなるほど崩れていく。その変貌ぶりが実に愉快で、アン・ヒョソプが見せる大胆な「キャラ変」は、物語に温かな笑いをもたらしている。
●配信情報
Netflixシリーズ『社内お見合い』独占配信中
[2022年/全12話]演出:パク・ソンホ 脚本:ハン・ソルヒ、ホン・ボヒ
出演:アン・ヒョソプ、キム・セジョン、キム・ミンギュ、ソル・イナ、イ・ドックァ