Netflix注目作『素晴らしき新世界』は朝鮮王朝時代に王の側室として権勢をふるったが、やがて王に疎まれ、最後は服毒で極刑に処された女性カン・ヒビンが、どういうわけか300年後の現代に蘇り、三流女優シン・ソリとして生きる話だ。

 朝鮮王朝と現代社会を舞台にしたタイムスリップものはこれまでも数多くの作品が作られているが、『素晴らしき新世界』は物語の展開が早く、『ザ・グローリー~輝かしき復讐~』や『オク氏夫人伝-偽りの身分 真実の人生-』のイム・ジヨン扮するカン・ヒビン(シン・ソリ)の現代への適応も早くて痛快だ。(以下、一部ネタバレを含みます)

■Netflix『素晴らしき新世界』現代社会にたちまち適応するたくましいタイムスリッパー

 朝鮮王朝時代のカン・ヒビンのメンタルのまま現代を生きるシン・ソリは、当初は自動車、スマホ、高層ビルなどの現代文明に戸惑うが、早くも第2話で適応力を発揮。極刑の無念さをバネに現代を強く生きていこうと覚悟を決める。

 生来のたくましさで最底辺の安宿、コシウォン暮らしに慣れ、食べて行くために求職活動にも挑む。最初にありついた仕事は、さまざまな商品を扱う通販番組のモニター出演者だ。

 モニター出演者としてカメラの前に立ったシン・ソリは水を得た魚のようだった。

 水剌間(スラッカン=王宮の厨房)からスカウトされた包丁さばきでローズ柄の包丁の切れ味を証明し、たちまち完売。

 宮中で「三国志演義」の原書を読んで中国語に精通していたため、中国語教材の速習効果を示す音読は説得力抜群で、たちまち完売。

 宮廷のVIPを守るために鍛えた足技は華麗かつタフで、栄養ドリンクの滋養強壮効果を鮮やかに証明し、たちまち完売させてしまう。

『素晴らしき新世界』で朝鮮王朝時代と現代の通路の役割を果たした王宮、ソウル景福宮
景福宮はレンタル韓服で闊歩する観光客でいっぱいなので、『素晴らしき世界』のように朝鮮王朝時代から来たタイムスリッパーがいたとしても誰も違和感を覚えないだろう