Netflix『素晴らしき新世界』は、300年前の朝鮮王朝時代と現代韓国の両方がドラマの中で並列に描かれる。朝鮮王朝時代では、宮女(イム・ジヨン)が大君(ホ・ナムジュン)のことを慕っている。しかし、大君を疎ましく思っている世子(チャン・スンジョ)は、宮女をそばに置いて身の回りの世話をさせながら、彼女の目の前で大君を追放していく。
底意地の悪い世子。その犠牲になる大君。そして、大君を守ろうとしてあえて世子の言いなりになってしまった宮女。この三角関係が300年前に起こっていた。(以下、一部ネタバレを含みます)
■韓国ドラマならではの壮大な伏線が張られている『素晴らしき新世界』
過去の身分制度による三角関係から、現代の財閥の権力闘争へと舞台が移り変わる。
チャ・セゲ(ホ・ナムジュン)はチャイル財閥の後継者候補でBOJEI(ビーオージェイ)の代表だ。しかし、チャイル建設社長のチェ・ムンド(チャン・スンジョ)がその座を奪い取ろうとしている。
シン・ソリ(イム・ジヨン)はセゲを必死に守ろうとするのだが、ムンドの狡猾な陰謀によって窮地に追い込まれる。
ムンドは、会長のチャ・ダルス(ユン・ジュサン)からアメリカ支社への異動を命じられて、覚悟を決めて狡猾な作戦を開始した。そんな状況の中で、朝鮮王朝時代と現代韓国を結びつけるのはソリしかいない。
彼女は300年前には側室まで上り詰めたのだが、死罪によって命を絶たれようとしていた。その無念さの中で、急に魂が300年後にタイムスリップしていった。つまり、彼女が時空を超えた二つの世界を結びつけていく役割を果たしている。
セゲにしても、300年前の記憶が残っている。それゆえ、眠ったときに夢の中で、自分が大君だった時代の記憶が甦ってくるのだ。
しかし、夢の中ではまだ、自分と関わった宮女の記憶が鮮明ではない。それゆえ、ソリを見て「一体、正体は何なのだ?」と疑問を持ってしまったのだ。
無念の死から始まるタイムスリップ、前世の記憶が不完全なまま再会する男女……こうした設定には、韓国ドラマならではの壮大な伏線が張られている。