■日本でも有数の「縁切り神社」が京都に
多くの人で賑わう京都の有名神社。その中には縁切りで有名な場所も…。
（写真はイメージ／本文中の神社とは無関係です）
恋愛成就、縁結びに、ご利益のある神社やパワースポットは日本各地に存在する。代表的なのが「悪縁を切り、良縁を結ぶ強力なご利益があるという京都の「Y宮」だ。
ただ、このY宮は縁切り神社としては有名だが、縁を切るためには手段を選ばない……という噂もチラホラ耳にする。 そんなY宮に「縁切り目的」で訪れたのが、キャバクラ時代の友人A子だった。
A子は一児の子を持つシングルマザーだ。5年ほど前に水商売をやめて、現在は大阪の人材派遣会社に勤務している。しかし、転職運に恵まれなかったのか上司に対してしょっちゅう愚痴をこぼしていた。
■パワハラとＤＶに悩まされていたA子は…
社内いじめに遭っていたA子さん。上司も会社も当てにならず……。
(写真はイメージ）画像：写真AC
「パワハラ……とまでは言わないのかもしれませんが、社内チャットで他社員が見ている前で私を名指しして文句を言ってくるお局（つぼね）みたいな人がいるんです。上司には何度か相談をしたのですが、軽く注意するだけでしたね」
パワハラに悩んでいるのであれば、厚生労働省の相談機関を利用するのも１つの方法だ。だが、仕事自体にはやりがいを感じていたA子は、相談して大事に(おおごと)したくないという葛藤もあった。そんな、もどかしい状態が１年以上も続いたという。
さらにA子を悩ませていたのは仕事だけではない。恋人から受けるモラハラも大きな悩みの種だったという。
「精神的DVと言うんですかね。水商売をやっていた過去や、私の今の仕事を下に見てくるんです。『そんな男別れなよ』と、周囲からも言われるんですが、別れられない理由があったんですよね。前夫との間にできた中学生になる息子がいるのですが、息子が彼氏にすごく懐いていたんです。彼も私に対する態度とは全然違って、息子に対しては優しかったです」
■ややこしい人間関係を切りたいという願いは…
嫌なやつらとの縁切りを願ったA子さんだったが……。
(写真はイメージ）画像：Shutterstock
上司のパワハラに加えて恋人のモラハラと、仕事やプライベートで我慢し続けていたA子。しかし２０２３年の正月、彼女はテレビでたまたま番組の占いを見たことである行動を起こす。
「占いによるとその年の運勢がかなり悪かったんです。しかも、ややこしい人間関係によって面倒なトラブルに巻き込まれる……みたいなことが書かれていました。それを見たとき、今年も人間関係で悩まされると思ったら愕然(がくぜん)としましたね。そんなとき、たまたま友人が京都への初詣に誘ってくれたので、友人に縁切り神社に行ってみたいと言うと、『Y宮がいいよ』と教えてくれたんです」
すぐにY宮に向かい、A子は縁切りを願掛けする一風変わった作法に従いご祈願をしたそうだ。私が「その時、どんな願い事を念じたの？」と尋ねると、
「ややこしい人間関係をすべて切りたいと願った」
と彼女は呟いた。そして、その願いはすぐに叶えられることになる。ただ、A子自身も予想だにしない形で……。
