■『ドクタースランプ』のハヌル母と叔父が作っていた釜山名物のオムクとミルミョン
『ドクタースランプ』のハヌルの母(チャン・ヘジン)と叔父は、釜山でオムク工場を運営していた。
このオムクとは、日本由来のおでんが、釜山で独自の発展を遂げた練り物のことだ。釜山の市場に行くと、オムクの専門店を多く見かける。
劇中では、母と叔父はオムク工場を畳み、一家で釜山からソウルに引っ越す。そして、叔父がソウルで開業したのが、釜山発祥のミルミョンの店だった。
ミルミョンの「ミル」は「小麦」、「ミョン」は「麺」。そば粉の割合が多い麺の代わりに、小麦粉がメインの麺を使った釜山発祥の冷麺だ。
釜山を舞台にした作品や釜山出身の人物が主人公になる作品は少なくないが、なかでも『ドクタースランプ』は、生活力のあるハヌルの母や無骨な叔父など、釜山らしさが積極的に表現されているドラマだった。
母役を演じたチャン・ヘジンと叔父役のヒョン・ボンシク、2人とも実際に釜山出身の俳優だったことも大きいだろう。
ハヌル一家のことを思い出しながら、釜山でミルミョンやオムク、テジクッパ、ナッコプセを味わってみるのも一興だ。