●ひとり三次会はヘジャンクッ

 さすがに飲み過ぎと思ったのか、浪人生は酔い覚ましをしようとヘジャンクッの店に入った。ところが、韓国の酔っ払いあるあるなのだが、酔い覚ましのはずが、ヘジャンクッをつまみにマッコリを飲んでしまう。

『劇映画 孤独のグルメ』で井之頭五郎(松重豊)が食べたようなあっさり系のファンテヘジャンクッならよかったのに、彼が食べたのはピョヘジャンクッ(一人用のカムジャタン)。酔い覚ましどころか、スープの辛さと背骨周りの肉の旨味がまた酒を誘ってしまうのだ。

酔い覚ましにもなれば、酒のつまみにもなってしまうカムジャタン

 日本の人は浪人生のような愚行には及ばないと思うが、ヘジャンクッの店が一人飲みしやすいのは事実。なにしろ、二日酔いの男が背中を丸めてスープをすするのが似つかわしい店だから、ひとりで入っても何の問題もない。

 筆者がすすめたいのはスンデの店。スンデクッ(腸詰スープ)を頼んで腸詰をつまみに一杯飲み、残ったスープにごはんを投入してかきこむのはとても韓国らしい楽しみ方だ。

一人で飲み食いする人が多いスンデの店は一人酒がしやすい

●配信情報

『ニュートピア』Prime Videoにて独占配信中

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