ベテラン熱血刑事ソ・ドンチョルが帰ってきた! 名優ファン・ジョンミン(『ソウルの春』『国際市場で逢いましょう』)主演の韓国映画『ベテラン 凶悪犯罪捜査班』が、現在日本で公開中だ。
昨年(2024年)、『ソウルの春』で青龍映画祭の主演男優賞、百想芸術大賞の男性最優秀演技賞を受賞したファン・ジョンミン。実力派俳優の彼が主演した『ベテラン 凶悪犯罪捜査班』は、韓国で観客動員数5週連続第1位を記録した大ヒット映画だ。
2015年に韓国で公開された前作の『ベテラン』では、金と権力に物をいわせ、あらゆる罪から逃れようとする暴力的な財閥御曹司テオ(ユ・アイン)を相手に、命がけでその罪を暴いたベテラン刑事ソ・ドンチョル(ファン・ジョンミン)の戦いが描かれた。
その続編となる『ベテラン 凶悪犯罪捜査班』では、法では裁かれなかった悪人たちを殺害する犯人と、ドンチョルとの対決が描かれている。(以下、一部ネタバレを含みます)
■ファン・ジョンミン&チョン・ヘイン共演映画『ベテラン 凶悪犯罪捜査班』ベテラン熱血刑事と新人刑事のケミが見どころ!
●『ベテラン 凶悪犯罪捜査班』ストーリー
司法では裁かれなかった極悪犯たちに制裁を加える連続殺人事件が起こる。世間は私刑を下す犯人を、善悪を裁く伝説上の生き物に例え、「ヘチ」と呼び、あがめる。
捜査にあたるドンチョルが属する凶悪犯罪捜査隊は、人手不足のため、腕っぷしの強い警官のパク・ソヌ(チョン・ヘイン/『D.P.-脱走兵追跡官-』)を新人刑事に抜擢する。
前作で財閥御曹司とともに罪を犯し、服役していたチョン・ソック(チョン・マンシク/『最悪の悪』)が出所する。ソックがヘチの処罰の対象となっていることがわかり、ドンチョルたちは、ソックの警護にあたることになるが……。
●『ベテラン 凶悪犯罪捜査班』見どころ
連続殺人犯を後押しする世論や人騒がせな動画クリエーター(シン・スンファン/『オク氏夫人伝』『浪漫ドクター キム・サブ』)をものともせず、「報復殺人など許されない」と、正義の味方気取りの犯人逮捕に奔走するドンチョルを演じるベテラン俳優のファン・ジョンミンが、無骨ながらもかっこいい。
犯人を追いかけ、Nソウルタワーの階段を駆け下りるシーンは、スピード感と迫力がみなぎっている。
そんなドンチョルが、唯一頭が上がらないのが妻のジュヨン(チン・ギョン)で、この夫婦の会話が小気味よく、クスリとさせる。
また、『となりのMr.パーフェクト』『よくおごってくれる綺麗なお姉さん』などで、少年のような瞳とソフトな演技に定評のあるチョン・ヘインが、本作では感情をむき出しにし、激しいアクションを繰り広げる新人刑事パク・ソヌを演じる。
ソヌが時折見せる薄笑いが、背筋をゾクッとさせるほど不気味だ。チョン・ヘインは、本作での演技が高く評価され、第45回青龍映画祭の男優助演賞を受賞した。第61回「百想芸術大賞」映画部門でも男性助演賞にノミネートされている。
さらに、前作に続き、ドンチョルを支える凶悪犯罪捜査隊のメンバーのチームワークが見事で、その結束力に引き込まれる。
オ・チーム長(オ・ダルス/『イカゲーム シーズン2』『国際市場で逢いましょう』)、ミス・ボンことボン・ユンジュ(チャン・ユンジュ/『涙の女王』『ペーパーハウス・コリア 統一通貨を奪え』)、ワン・ドンヒョン刑事(オ・デファン/『オク氏夫人伝』『Mr.プランクトン』)、イケメンのユン刑事(キム・シフ/『ラブレイン』『サニー 永遠の仲間たち』)と、いずれも個性的で、特に大雨の中の格闘シーンは迫力満点である。
これらに加え、後半に登場する『財閥 x 刑事』『梨泰院クラス』のアン・ボヒョンにも注目してほしい。
監督は『密輸 1970』『モガディシュ 脱出までの14日間』のリュ・スンワン、脚本はリュ・スンワンとイ・ウォンジェの共作である。
●公開情報
『ベテラン 凶悪犯罪捜査班』全国劇場にて公開中
[2024年/118分]監督:リュ・スンワン 脚本:リュ・スンワン、イ・ウォンジェ
出演:ファン・ジョンミン、チョン・へイン、アン・ボヒョン、オ・ダルス、チャン・ユンジュ、オ・デファン、キム・シフ、シン・スンファン
配給:KADOKAWA、KADOKAWA Kプラス
公式サイト:https://veteran-movie.com/index.html