『ISAAC』ではハムスペシャルトーストを頼んでみた。店頭にわかりやすメニューがあるので、オーダーは苦労しない。3600ウォン、約360円。最近のソウルの物価を考えれば高くない。

 目の前でつくっているところが見えるのはキッチンカーと同じだ。数人が僕の横に立っている。それを一気につくっているから、何枚ものトーストが鉄板の上に並ぶ。調理役の若い女性の手さばきは早い。すでにできあがった卵焼きを順次、トーストに載せていく。

 予想以上の早さでトーストを受けとった。食べやすい紙の袋に入っていた。

 そこから少し歩き、地下鉄明洞駅の出口にある椅子に座って食べた。昔に比べて少し薄くなったような気がした。なにか分厚くて、ボリューム満点といった記憶があるのだが、当時もこの程度だったのかもしれない。

 バターとチーズの風味は昔のままだった。ハムの塩味がいいアクセントになっている。食べながら、「これ、カロリー高いよな」と呟いてしまうのも昔と同じだった。

 パンがしっかりとバターを吸っているからだろうか。以前は朝食にピッタリだったが、いまなら少し重い気がする。昼食にちょうどいいといった感じがする。それだけ年をとったということだろうか。

ハムスペシャルトースト。ずっしり感は昔と変わらない