Netflixで配信が開始された『イカゲーム』シーズン3。その第4話では、いつくかのゲームを勝ち抜き、最終戦を控えた参加者たちに蝶ネクタイとタキシードが貸与され、一人用のテーブルで豪華な食事がふるまわれた。(以下、一部ネタバレを含みます)

■『イカゲーム』シーズン3、ゲーム参加者たちの心身のコンディションが表れた晩餐シーン

 照明を落とした大部屋にキャンドルライト。BGMは優雅なクラシック。メニューは真鍮の器に盛られた宮廷料理スタイル。おかわりもできる。酒もある。

 心のこもったもてなしのように見えるが、参加者の気力体力を回復させて最終戦をより残酷に楽しもうとするVIP(ゲームを賭けの対象とする富豪)たちの底意地の悪さもうかがえる。参加者にとっては最後の晩餐になるかもしれない。

 参加者たちはこれまでサツマイモと水だけでしのいできたので飢えている。100番(ソン・ヨンチャン)は箸を使うのももどかしく、手づかみで骨付き肉を食らい、白飯をほおばる。スプーンと歯がぶつかる音が生々しい。336番(パク・ジヌ)と353番(イ・ギュフェ)はのようなものを箸でせわしく口に運ぶ。203番(チェ・グィファ)は何かを手づかみで食べている。

 続いて039番(ウ・ジョングク)のテーブルが映り、晩餐の内容がおおむねわかった。料理の主菜はカルビチム、九節板(クジョルパン)、神仙炉(シンソンロ)。副菜にはジョン、チャプチェナムルなどだ。デザートの韓菓も見える。

 気弱な125番(イ・デヴィッド)はごちそうを前にしながら心労で何も喉を通らない様子で脂汗をかいている。やっと手をのばしたのはグラスに入った水だった。

 修羅場をくぐり抜け錯乱気味なのか開き直ったのか、333番(イム・シワン)はジョンをむさぼり食っている。主人公456番(イ・ジョンジェ)はようやく我に返ったのか、スプーンで白飯をひと口食べる。

鍋や鉄板から皿に盛られたカルビチム
八種類の具を水溶き小麦粉を薄焼きにした皮で包んで食べる九節板
ジョンは今でこそ庶民的な食べ物だが、もともとは宮廷料理