『孤独のグルメ』の松重豊と韓国の人気バラード歌手ソン・シギョンが日本と韓国で食べ歩きするNetflixバラエティ番組『隣の国のグルメイト』。そのシーズン2「究極の味対決」第7話では、ソン・シギョンが松重豊をソウルの中央部を横断する大河、漢江(ハンガン)沿いの公園に案内。レンタサイクルで散歩したあと、日本でもよく知られている漢江ラーメン(インスタントラーメン)やソンの手作り弁当、スナック菓子、ソルビン(かき氷)などを楽しんだ。
■韓国人は路上飲みが大好き!
『隣の国のグルメイト』シーズン2第7話の冒頭、龍山区(ヨンサング)の西氷庫洞(ソピンゴドン)と瑞草区(ソチョグ)の盤浦洞(バンポドン)を結ぶ漢江に架かる橋、盤浦大橋(バンポテギョ)近くの公園で家族連れやカップルが食べたり飲んだりしている。そんな様子を見て、私たち韓国人は屋外で飲み食いするのが本当に好きなんだなあとあらためて思った。とくに外で飲む一杯の酒に幸せを感じる人が多い。
公園だけではない。西スンラギルや益善洞(イクソンドン)などがホットスポットとして脚光を浴びている鐘路3街(チョンノサムガ)エリアでも路上の簡易テーブルは人気席だし、世運商街(セウンサンガ)の雑居ビル群や乙支路4街周辺のシュポ(食料雑貨店)では店先の路上席で長っ尻になっている酔客が少なくない。
もちろん日本でも外で飲食する姿を見ることはできる。東京なら浅草の伝法院通り(ホッピー通り)や新橋駅烏森口の南側は、ソウルの鐘路3街と見紛うほど店先で飲む人が多い。大阪では環状線天満駅の北側の路地が外飲み客で賑わっている。しかし、日本の路上飲みは韓国と比べれば限定的な印象だ。両国とも飲食店の敷地外に席を作るのは違法だが、韓国のほうが取り締まりはゆるそうだ。

■外飲み好きの背景には韓国の気候が
韓国人が外で飲食するのが好きな理由にはやはり気候があるだろう。朝鮮半島の冬は厳しく長い。半島の中間辺りに位置するソウルでも日本の雪国、新潟県とほぼ同じ緯度に位置している。4月上旬でもダウンなどの防寒着は必須だ。春らしくなってくるのは4月の後半からで、5月になると待ってましたとばかりに外飲みが始まる。今年、鐘路3街のポジャンマチャ通りは夏日となった6月第1週の週末には大変な賑わいだった。

