IUパク・ボゴムら豪華キャストと骨太のストーリーで高い評価を受けた『おつかれさま』。そして、ユナ少女時代)とイ・チェミンの主役カップルが大評判となった『暴君のシェフ』など、今年も話題作が多い。そんな韓国ドラマの良さは、名場面の描写が繊細で抒情性を持っていること。しかも、作り手のサービス精神が旺盛で、物語が突拍子のない方向にどんどん広がっていく。その意外性が韓国ドラマの真髄になっている。

■名作から最新話題作まで推しドラマを紹介!次にどの韓国ドラマを見たらいいかがわかるエッセイガイド

 ところで、韓国ドラマをTV放送や配信サービスで見るときに迷うのが、たくさんの作品リストから何を選ぶか、ということだろう。実際に新作から旧作まで膨大な候補があって、なかなか決められないことが多い。その中で作品を選ぶポイントになることは何なのか。それを、わかりやすくコンパクトに教えてくれるのが、新刊エッセイ『韓国ドラマ究極ベスト選 史上最高の韓流傑作は何か』(著者/康熙奉〔カン・ヒボン〕)である。

 本書は『韓国TVドラマガイドONLINE』の人気コラム「サランヘジョ韓ドラ」がもとになっていて、過去作品のランキングや俳優・テーマ別のドラマ傾向などを加えて1冊にまとめられている。人生ドラマ、時代劇、ラブコメなどの各ジャンルやテーマ別に注目作がわかりやすく紹介されていて、「次に見るドラマ」を選ぶ際の指針になってくれる。取り上げられているテーマや具体的な作品を見ていこう。

 前半の第1章は「人生を変えるドラマに遭遇する」として、『涙の女王』『トラウマコード』『おつかれさま』『隠し味にはロマンス』など。第2章は「韓国ドラマの真髄」として、『エスクワイア:弁護士を夢見る弁護士たち』『私たちのブルース』『ムービング』など。第3章は「多種多彩な秀作」として、『ジョンニョン:スター誕生』『シスターズ』『イルタ・スキャンダル~恋は特訓コースで~』など。

 後半の第4章は「韓国時代劇の名作」として、『赤い袖先』『恋人~あの日聞いた花の咲く音』『オク氏夫人伝』など。第5章は「笑いの天才」として『暴君のシェフ』『社内お見合い』『キング・ザ・ランド』などの見どころが解説されている。

 さらに、最終第6章は「史上最高傑作を探せ!」として、超話題作10本、レジェンド時代劇10本、ありえない設定の究極7本、時代劇の最高ヒロイン&男性主人公ベスト10、ラブコメ歴代ベスト10などがラインナップされており、最後に史上最高傑作ベスト10が発表されるという筋立てになっている。