時間帯にもよるのだが、韓国の仁川国際空港の搭乗手続きは時間がかかる。チェックインはセルフチェックインの機械を使うことができ、出国審査は自動化ゲートがあるのでスムーズだ。問題はセキュリティーチェック。こればかりは自動化は難しい。混みあうとここで30分以上かかる。入口で長い列を目にするとうんざりする。
■混みあう仁川国際空港、スマートパスの登録にチャレンジ
セキュリティーチェックに向かうには、まず列に並び、その先にいる職員にパスポートと搭乗券を渡す。パスポートをチェックし、目視で顔を認証しするとOKが出る。そこを進むと、セキュリティーチェックコーナーがあるのだが、そこにも長い列ができている。
混雑を防ぐために、パスポートと搭乗券をチェックするスタッフが、入場制限を行う。するとそこに長い列ができてしまうのだ。
なかなか進まない列につくことになるのだが、その隣には、ほとんど人がいない通路がひとつある。案内をみると、そこはスマートパス専用の通路だという。事前に登録すると、機械で顔を認証するだけで進むことができるという。このレーンを使えば、かなり早くセキュリティーチェックに進めそうだった。
それを知ってから、「いつかスマートパス登録しよう」とは思っていたのだが、いつもばたばたしていて、長い列につくことを繰り返していた。
昨年(2024年)、たまたま早く空港に着いた。出発までは2時間近くある。そのとき、スマートパスのことを思い出した。
「いま、登録ができるかもしれない」
ネットで登録方法を見ると、空港のセルフチェックインキオスクでもできると表示されていた。セルフチェックインキオスクというのは、自分でチェックインをすませる機械のことだ。
その機械に向かった。画面には、シンガポール航空、エアソウルといった航空会社のアイコンが表示されていたが、左隅にスマートパスのアイコンがあった。
それをタップすると、登録画面が出てきた。日本語を選び、指示に従って、パスポートの顔写真ページをスキャンしたり、データを入力していく。操作はスムーズに進んだ。そして顔写真を撮る画面になった。僕の顔を登録するわけだ。
モニターに枠が表示され、そこに顔を合わせるように立つ。機械が認識したのか、撮影が終わった。ところがその後、登録できないのでもう1回撮影を……という指示がでた。再びモニターに表示された枠に顔を合わせるのだが、やはり登録されない。
それを数回繰り返しただろうか。しかしなかなか僕の顔は登録されない。
「僕の顔は登録されない顔?」
そんなことはないとは思うのだが……。