IUとビョン・ウソクが主演する『パーフェクト・クラウン(原題)』(ディズニープラス スター独占配信予定)は、2026年上半期の最大の期待作になっている。舞台になるのは21世紀の立憲君主制の韓国。IUは財閥令嬢ソン・ヒジュに扮し、国王の息子イ・ワン(ビョン・ウソク)と身分を超えた究極的なラブロマンスを繰り広げていく。
過去10年の清純アイドルから重厚な演技派へと進化したIUの歩みは、韓国ドラマ界における最も輝かしい軌跡の一つである。昨年はNetflix『おつかれさま』の一人二役の演技でも高い評価を受けたIU。ここでは彼女の過去の主演作から名作2本を紹介する。(以下、一部ネタバレを含みます)
■多彩な情緒の引き出しを見せるIU、名作2選!
まず取り上げたいのが、史劇ロマンス『麗<レイ>~花萌ゆる8人の皇子たち~』だ。イ・ジュンギを筆頭に、カン・ハヌル、ナム・ジュヒョクなど、眉目秀麗な男優たちが画面を華やかに彩ったが、この作品の真の輝きは、彼ら貴公子たちの躍動のみならず、ヒロインに扮したIUの卓抜した表現力でもあった。
IUがこの物語で息を吹き込んだヘ・スという女性は、あろうことか現代から高麗時代へと魂のみが時空を超えて迷い込んでしまう。慣れない宮廷で、個性豊かな皇子たちと紡ぎ出す恋の絵巻は胸を焦がすほど切なく、そして叙情的な余韻を刻みつけた。
1993年生まれのIUは、当時20代前半。彼女の愛くるしさと瑞々しさが同居した演技は、過酷な政争の影が差すドラマに一条の光を授けていた。
●作品情報
『麗<レイ>~花萌ゆる8人の皇子たち~』
[2016年/全20話]演出:キム・ギュテ 脚本:チョ・ユニョン
出演:イ・ジュンギ、IU、カン・ハヌル、ナム・ジュヒョク、ホン・ジョンヒョン、ベクヒョン(EXO)、ジス、ユン・ソヌ、キム・サノ、ソヒョン(少女時代)、カン・ハンナ、キム・ソンギュン、チ・ヘラ
(C)2016 Universal Studios, Barami bunda. Inc., and YG Entertainment Inc.
さらに、IUが実力派女優としての地平を切り拓いたのが、『マイ・ディア・ミスター~私のおじさん』だった。2018年制作のドラマだが、歳月を経てもなお人々の心の深淵に触れる傑作として語り草になっている。本作でIUが演じたイ・ジアンの孤独な叫びは圧巻だった。
劇中のジアンは、人生の奈落とも呼べる過酷な境遇にあえいでいた。亡き父が遺した莫大な負債に追い詰められ、正当防衛とはいえ、人の命を奪った過去という十字架を背負って生きている。人間に対する信頼を一切持てず、凍てついた心を抱える彼女の前に現れたのが、イ・ソンギュン演じるパク・ドンフンだった。

