兵役の代わりに離島の保健所で公衆保健医師として働いているジイ(イ・ジェウク)が、都市とは異なる人間関係や文化にふれることで成長してゆく姿が描かれているドラマ『孤島のエリートドクター』。
最初はジイが海に対するトラウマで苦しんだり、島民たちとの摩擦でストレスを蓄積させたりする場面が多かったが、第3話では問題の老人二人と和解が成立し、久しぶりに眉間にしわを寄せていない彼の顔を見ることができ、ホッとさせられた。(以下、一部ネタバレを含みます)
■『孤島のエリートドクター』で村人と衝突した傷心のジイが駆け込んだのは?
村長(ウ・ヒョン)と衝突し、せっかくのランチタイムに一人さびしく菓子パンをかじるジイ。そこに看護師ヘリ(シン・イェウン)がやってくる。
二人がいる場所は食堂ではない。村の食料雑貨店、シュポだ。シュポとはスーパー(マーケット)の韓国的発音。規模は小さくても○○マートゥ(マート)を名乗る店もある。ひと昔前なら○○サンフェ(商会)が多かった。
ジイとヘリの背後には缶詰、カップライス、洗剤、赤い豚の貯金箱(金運の象徴)が映っている。冷蔵庫にはジュースやビール、ソジュが入っているはずだ。
コンビニの普及で都市部ではシュポは激減したが、地方ではまだまだ健在だ。ソウルの旧市街(漢江の北側)でも、乙支路4街、世運商街、鍾路3街辺りの零細工場や個人商店が集まっているエリアには点在している。
■シュポは大衆酒場でもある
村長や船長(キム・ギチョン)と和解したジイがホッとしたように一人シュポでビールを飲む。彼の後ろには、全羅道訛りで「外出しています」と店主不在であることを告げる貼り紙が。その下には小さな字で「良心にまかせます」とある。
留守にしているが盗まないでねと婉曲に言っているのだ。田舎のシュポらしいおおらかさに笑ってしまう。設定上の地域、全羅道らしさを伝える細かい演出に感心する。
ソウル乙支路4街のシュポでお菓子に囲まれながらビールを飲む