Netflixで人気沸騰中の話題作『エージェント・キム: リアリティペーティッド』。過去を封印し、銀行の部長としてトラブルに巻き込まれないよう静かに暮らしているシングルファーザー、キム(ソ・ジソブ)が、行方不明になった高校生の娘ミンジ(ソ・スミン)を仲間とともに捜索するスリリングな物語だ。(以下、一部ネタバレを含みます)
■Netflix話題作『エージェント・キム』娘の誘拐犯がジャガイモ恐怖症になったわけは?
本作第4話は、工作員だったキムの凄絶な過去の描写も見応えがあったが、ミンジを連れ去った闇組織のジュンデ(チョ・ボクレ)の過去を振り返るシーンも衝撃的だった。
ジュンデは、自分のボスであるガンチャン(チュ・サンウク)に対して腹に一物がある。その理由は子分がジュンデに酒のつまみとしてジャガイモをよそったことから明らかになった。
ジャガイモを見た瞬間、鬼の形相になったジュンデは子分をボコボコにする。その背景には鼻っ柱の強いジュンデを心身ともに制圧したガンチャンの残酷な拷問があった。
韓国では軍事独裁政権時代、悪名高き安企部(国家安全企画部、KCIA)が民主化運動家の心を折るために水拷問という残酷な手法を用いたことはよく知られている。
映画ではソン・ガンホ主演『弁護人』、パク・ウォンサン主演『南営洞1985』、ハン・ソッキュ主演『二重スパイ』、ソル・ギョング主演『ペパーミント・キャンディー』などにそんな描写があった。なかでも『弁護人』には日本にもファンの多いイム・シワン扮する大学生が水拷問を受ける衝撃シーンがあったので覚えている人も多いだろう。
水拷問は残酷極まりないが、誰が考えたのかジュンデが受けたような食べ物を使った拷問はさらに性質(たち)が悪い。ジャガイモという多くの料理に使われるありふれた食材がトラウマになってしまったジュンデは気の毒としか言いようがない。