Netflix話題作『エージェント・キム: リアクティベーティッド』は終盤を迎え、物語は佳境に入っている。ソ・ジソブ演じる主人公キムには、因縁のある二つの勢力の魔の手が迫る。ヒット作に必要な条件「泣かせ、笑わせ、ハラハラさせる」をすべて満たしている本作から、ますます目が離せない。(以下、一部ネタバレを含みます)
■Netflix『エージェント・キム』後半見どころ、日韓で違う土下座の重さ
元北朝鮮工作員キム(ソ・ジソブ)とその仲間たち(ユン・ギョンホ、チェ・デフン)は、7話でようやく愛娘ミンジの奪還に成功する。
全10話という少し短めの構成ということもあるのだろうが、このドラマの魅力のひとつは「焦らし」加減が絶妙なことだ。
チュハク建設のチュ会長(チュ・サンウク)との因縁は最終回まで引っ張るのかと思わせておいて、7話でいったん決着。1話のキムの屈辱的な土下座シーンのストレスをきれいさっぱり解消するかたちで視聴者にカタルシスを与えた。
韓国の土下座は日本のそれより屈辱度が高い。長らく韓国ドラマや映画を観ている日本の視聴者は、土下座することで問題があっさり解決するシーンを何度も見ているはずだ。筆者は日本の人から「商売のためなら土下座なんていくらでもする」のような言葉を何度も聞いたことがあり、そのたびに日本の土下座は韓国のそれよりも軽いのだなあと思ったものだ。実利を重視する日本と、形式を重視する韓国の違いといえるかもしれない。
キムの前で土下座させられたチュ会長は案の定、復讐の機会をうかがっていて、結局二人の因縁は最終回までもつれこみそうだ。
■三人のおじさんと娘ミンジが食べたウナギ料理
7話で束の間の安らぎの時間を取り戻したキム、ミンジ、ジンチョル、ハンスが食べに行ったのは、ここ数年、映画やドラマへの登場頻度が高くなったウナギ焼き(ジャンオクイ)だった。
「オレたちみたいなおっさんにはやっぱりウナギだよな」
ジンチョルもそう言っていたように、韓国も食文化が成熟し、ヘルシー志向が高まっているせいか、人々の嗜好が肉食一辺倒から魚食へと多様化しつつあるのかもしれない。