日本統治下の朝鮮を舞台とする本作は、近代の歴史を背景に物語が展開する。その一方で、いつか朝鮮を飛び出し、アメリカへの移住を夢見るカギョンの前向きな生き方には、心を救われるものがある。

 美貌と交渉力を武器に、質屋の主人(チェ・デフン)に盗品を希望額で買い取らせるほどの腕前を見せるカギョン。そのしたたかさと機転の利いたやり取りが、実にユーモラスに描かれている。

 一方、幼い頃にスリをしていた朝鮮人のキム・テウンは、サトウ・シンイチとの出会いを機に、ヒデオとして日本人の身分を与えられる。しかし、その人生も波乱に満ちている。義母が突然家を出ていったその日、義父のシンイチから銃口を向けられるのだ。

 日本人として生きることを求められながらも、過去を背負うヒデオ。シンイチの監視から逃れられないような、息の詰まる毎日を送っている。

 劇中では、ソランが娘を失った村で大勢の朝鮮人が犠牲となる凄惨な事件も描かれている。実際に起きた事件の歴史的背景も踏まえながら、フィクションとして描かれた物語を見つめたい。

 第3話以降は、密偵として朝鮮総督府に潜り込むカギョンと、英語通訳官として勤めるヒデオの攻防がどのように展開するのか期待が高まる。

 また、本作では日本語のセリフが多用されている。特に日本人役を演じるチン・ソンギュをはじめ、俳優陣が日本語のセリフに取り組んだ点にも注目したい。

●配信情報

Netflix『100日の嘘』独占配信中

[2026年/全16話]演出:ユ・インシク 脚本:リュ・ボリ

出演:キム・ユジョン、パク・ジニョン、キム・ヒョンジュ、イ・ムセン、チン・ソンギュ、イ・ギヨン、金すんら、チェ・ドクムン、ソ・ジョンヨン、キム・ドヒョン

Netflix『100日の噓』独占配信中 画像:tvN