■韓国人が二日酔いのときに求める「へジャンクッ」とは?

 Netflix配信中の韓国ドラマ『離婚弁護士シン・ソンハン』は、メインストーリーとは別に、主人公弁護士と仲間たちが、お酒を飲んだり食事するシーンも見応えがある。

 3話では、ソジュ(焼酎)15本とメクチュ(ビール)36本(計31万ウォン)を飲み、重症の二日酔いになった弁護士ソンハン(チョ・スンウ)と事務長ヒョングン(キム・ソンギュン)が、翌朝、胃をおさえながらヘジャンクッ(해장국/酔い覚ましのスープ)を求めて瑞草洞を歩くシーンがあった。

 ヒョングン「ソンジにするか?」

 ソンハン「いや、コンナムルにしよう」

 この劇中会話に出てくるソンジとは「ソンジヘジャンクッ(선지해장국)」のこと。牛の血の煮凝り(ソンジ)やミノ、シレギ(大根の干し葉)などが入った牛骨出汁のスープだ。胃腸をいたわる汁物なのだが、けっこう辛い。

ソンジとヤン(ミノ)が入ったヘジャンクッ

 コンナムルとは「コンナムルヘジャンクッ(콩나물해장국)」のこと。イリコ出汁のあっさりしたスープにコンナムル(豆モヤシ)がたっぷり入っている。

 全羅北道全州の名物で、市内には専門店がいくつもある。ソンジヘジャンクッと比べると淡白なので、これを欲するソンハンのほうが深酒のダメージが大きいのかもしれない。

全州に本店がある『現代屋』の江南支店で食べたコンナムルヘジャンクッ
全州の南部市場で見かけたコンナムル