ソウル南山辺りのアパート団地のゆるやかな坂をゆっくりのぼる『カンウォンドのチカラ』のジスク(オ・ユノン)。オ・ユノンは最近では、Netflix配信ドラマ『離婚弁護士シン・ソンハン』4話で、夫の不倫相手から離婚を迫られるが、強気で跳ね返す人妻を演じていた (C)MIRACIN ENTERTAINMENT CO.LTD

 韓国ドラマや映画によく出てくるチムジルバン(サウナ、スーパー銭湯)や住宅街にある小さなモギョクタンは、燃料費の高騰で経営不振に陥っているところが多い。とくに、この映画に出てきたような小規模なモギョクタンは維持費に対して儲けが少ないため減少傾向にある。

 モギョクタンの雰囲気をよく伝えている作品としては、チョン・ドヨンパク・ヘイルイ・ソンギュンが出演している映画『初恋のアルバム ~人魚姫のいた島~』がある。アカスリおばさん(沐浴管理士)には、名女優コ・ドゥシム(『椿の花咲く頃』『私たちのブルース』)が扮している。茹で卵の会計を巡ってコ・ドゥシムと女性客がケンカする場面は見ものである。

 もし宿泊先の近くにモギョクタンがあったら、一度行ってみるとよい。7000~8000ウォンで利用できる。他の客や従業員との距離が近いので自然と言葉を交わすことになる。韓国語学習者ならいい会話レッスンになるだろう。

経営不振のモギョクタンをカフェバーとして再生させた例

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