コロナ禍が明け、韓国でも日本でもこの時期、忘年会が復活しているようだ。楽しく飲んだはいいが、久しぶりの酒宴で飲み過ぎてつらい朝を迎えている人もいるだろう。
チ・チャンウクとシン・ヘソンが主演を務める新作ドラマ『サムダルリへようこそ』(韓国ではJTBC放送、日本ではNetflix配信)の第1話に、こんなシーンがあった。
深酒したサムダル(シン・ヘソン)がひどい二日酔いで目覚めると、妹ヘダル(カン・ミナ)の娘ハユル(キム・ドウン)が缶と瓶に入った飲み物を2本差し出している。
韓国では、飲酒の前か後に飲む二日酔い対策ドリンクだ。
■韓国の二日酔い対策ドリンク、有名なのは?
酒好きの多い韓国では、二日酔い市場(しじょう)とでも呼ぶべきものが存在する。二日酔い対策ドリンクはそのひとつで、コンビニに行けば、10種類以上の商品が並んでいる。
この種のドリンクのなかでも古株なのがバッカスだ。名女優ユン・ヨジョンがシニア相手の街娼に扮した映画『バッカス・レディ』(2016年)を覚えている人もいるだろう。客にアプローチするきっかけにバッカスを利用することから、こうした街娼をバッカスレディと呼んだりするのだ。
コンビニには1本5,000ウォン(約550円)くらいの商品が多いが、なかには10,000ウォン(約1,100円)もするものもある。20年ほど前に発売されたDAWN(黎明)808の上級商品DAWN1004だ。808が発売されたとき、当時のランチ1食分に相当する5,000ウォンという価格に驚いたものだが、数年前にその倍の値段の1004が誕生し、全国どこのコンビニにもあるところに、我が国独特の需要が存在することがわかる。