ある日の朝、いつも通り、朝食を食べにコンビニに向かう。1600ウォンの菓子パンをひとつ、そしてコーヒーは日本のコンビニのようにマシンで淹れる。韓国語の下に小さいが英語表示もあった。
「どのボタン?」
と迷っていると、カウンターのなかにいた50歳代に見える女性がやってきて教えてくれた。そのコーヒーが1500ウォン。
菓子パンとコーヒーを手にカウンターに向かう。コーヒーマシンを教えてくれた女性がバーコードを読みとっていく。僕は合計で3100ウォンかと財布から紙幣を出して渡そうとした。すると、その女性が、「金額をみなさい」といった感じでレジの金額を指さした。
2100ウォン──。
約220円──。
1000ウォンの割り引きが利いていた。朝食セットをやめた代わりに、パンとコーヒーといった組み合わせにすると割り引くシステムになったようだった。
店内のイートインスペースでパンをかじり、コーヒーを啜る。いい季節なら外席のほうが気持ちがいいのだろうが、いまは冬。外は氷点下の気温だ。暖かい店内の席がありがたい。
韓国にはもっと安い朝食もあるという話だが、宿の近くで朝食となると……。韓国の宿代の値あがりと物価高を救ってくれるのはコンビニだろうか。