韓国と日本のコンビニエンスストア。その違いは多い。もちろん売られてるものが違う。それは当然のことだ。しかしそれ以外……。
東京とソウルのコンビニを比べると、スタッフが違う。東京の場合は中国、台湾、韓国、ネパール、インドなどの国々のスタッフが多い。年齢も若い。しかしソウルは圧倒的に韓国人。年齢もやや高い。
それ以外ではイートインスペースだろうか。ソウルのコンビニは、イートインスペースを備えた店舗の割合が東京よりはるかに高い。中心街になると、イートインスペースがない店もあるが。
■物価高のソウル、コンビニのイートインスペースが助かる
ソウルのコンビニのイートインスペースは、店内席と店の前のスペースにテーブルや椅子が置いた外席がある店が多い。僕のような旅行者には、このイートインスペースが助かる。
コロナ禍が明け、ソウルのホテルはがくんと高くなった。僕はこれまで、駅に近い温泉マークのあるモーテルに泊まることが多かった。この種のモーテルが廃業してしまったエリアも少なくない。営業していても、宿代は1.5倍以上あがった。かつて3万ウォン程度だったモーテルが5万ウォンを超えるようになった。日本円にすると5000円を超える。安めのビジネスホテルも1泊1万円では泊まることが難しい。
こういう宿になると朝食はつかない。ゲストハウスのなかには、簡単な朝食がついているところもあるが少数派。朝食はどこかで買うことになる。しかし安い宿になるほど、部屋は狭い。テーブルがない宿もある……。
こんな安宿事情を救ってくれるのが、コンビニのイートインスペースだ。泊まるホテルの近くに、広めのイートインスペースのあるコンビニがあるとホッとする。
朝のコンビニを見ていると、韓国人もコンビニで朝食をとる人が多い。若者が多いだろうか。家で食べる時間がないのか、つくらないのか……。そして圧倒的にカップ麺。
「朝から辛めの麺か……」
麺を啜る姿を見ながら、つい呟いてしまう。
僕は朝から麺というのが少し苦手なので、パンとコーヒーにすることが多い。
以前、ソウルのコンビニには朝食セットというものがあった。正確なメニューは覚えていないが、パンにジュースとコーヒーといったバージョンや、カップ麺とキムチにコーヒーといったものがあった。今回、いろいろ聞いたり調べてみたが、朝食セットはみつからなかった。