Netflixで配信中のサバイバルアクション『HAPPINESS/ハピネス』(2021年/全12話)。本作の魅力と見どころを、キャスティングとゾンビの設定、2つの面から見てみよう。
■パク・ヒョンシク×ハン・ヒョジュ主演『ハピネス』、悪徳医師役ペク・ヒョンジンら脇役にも注目
韓国でも日本でも、ゾンビものというだけで敬遠する人が少なくないが、『ハピネス』のキャスティングはそれを軽々と乗り越えそうだ。
主演は、Netflix最新人気作『ドクタースランプ』のパク・ヒョンシク(チョン・イヒョン役)と、世界的ヒット作『ムービング』のハン・ヒョジュ(ユン・セボム役)。
十代のような純粋さをもったままタフな刑事になったイヒョンと、人情と現実主義が両立している警察特攻隊のセボムのキャラクターの対比がおもしろい。
この二人となにかと対立する上長役に、『ナルコの神』でファン・ジョンミン扮するヨハンの右腕ギテを演じたチョ・ウジン。高層アパートのフィットネスクラブのインストラクター役に、『ウ・ヨンウ弁護士は天才肌』で腹黒策士ミヌを演じたチュ・ジョンヒョクが扮している。
そして、個人的に「おっ!」と思ったのが、メインの二人の階上に住む皮膚科医師に扮したペク・ヒョンジン。クセのある男、いやな男を演じさせたら一級品のバイプレイヤーだ。
チャン・リュル監督の映画『慶州(キョンジュ)ヒョンとユニ』では、大学教授(パク・ヘイル)に酔ってからみ、ノレバンで酔いつぶれて慶州のマドンナ(シン・ミナ)の膝枕でグーグー眠るというダメ男を好演。同監督の映画『群山』では、朝鮮族を名乗るいかがわしい演説家を怪演している。
『ハピネス』ではペク・ヒョンジンの個性がよく出ていて、彼が映っていると、画面への集中度がグッと上がる。じつはミュージシャンとしても有名で、『慶州(キョンジュ)ヒョンとユニ』のエンドロールで彼が歌う「サラン(愛)」は本人の作詞作曲だ。