2004年4月、ペ・ヨンジュンが来日して羽田空港で5000人のファンが熱狂的に迎えた。あの瞬間から日本で韓流ブームが始まったと個人的に思っている。それから20年。私なりに「韓流20周年」を総括して、日本でも大人気となった名作10本を選んでみた。(以下、制作年順に紹介)
■「韓流20周年」総括!作家・康熙奉が選ぶ「韓国ドラマ名作10選」紹介
■『冬のソナタ』(2002年)
この傑作がすべての始まりだった。「ヨン様」ペ・ヨンジュンが韓国男優の代名詞となり、一気に日本で韓流を根付かせた記念碑的なドラマが『冬のソナタ』だ。俳優、ストーリー、映像、音楽のどれを見てもこれに勝るドラマはない。
■『宮廷女官チャングムの誓い』(2003~2004年)
時代劇は、韓国の歴史がよくわからないと理解できないジャンルだと思っていたが、先入観を覆したのが『宮廷女官チャングムの誓い』だった。「日本で大丈夫かな?」と思っていたら、男性の視聴者も増やして大人気になった。主演のイ・ヨンエが最高のヒロインを演じたし、人間の英知が含まれた物語性に感激した。
■『私の名前はキム・サムスン』(2005年)
韓国ドラマが最も得意とする「ラブコメ」において、この作品が展開した笑いのツボが見事だったし、描かれているキャラが本当に親しみやすかった。若き日のヒョンビンのカッコよさにもしびれた。
■『トンイ』(2010年)
今でも日本で「好きな韓国時代劇は?」というアンケートを行えば、かならずベスト3に入ってくる。主演のハン・ヒョジュが演じたヒロインのハツラツとした生き方が感動的だったし、史実を取りいれたエピソードの数々が秀逸だった。
■『トッケビ~君がくれた愛しい日々~』(2016~2017年)
ファンタジーの世界を描きながら人間の生死を根源的に描いた名作。胸に剣を刺したまま900年以上も生き続けているという主人公トッケビ(コン・ユ)の設定に度肝を抜かれたが、優れた脚本家が作り出す創造の世界はエンタメを超えて、あまりに芸術的だった。