『おつかれさま』で国家が流れた場面と似たシーンは、映画『国際市場で逢いましょう』にある。

 釜山タワーのふもとの公園。戦地のベトナムに出稼ぎに行くと言い張る夫(ファン・ジョンミン)、泣いて怒って止めようとする妻(キム・ユンジン)。そこに国家が流れる。夫は立ち上がり胸に手を当てるが、妻はそれどころではないとばかりに座ったまま。それを近くで直立していた老人がにらみつける。しかたなく立ち上がり胸に手を当てる妻。せつないシーンだ。

 劇中、国家が流れるシーンがもっとも衝撃的なのは、キム・サンギョンイ・ジュンギアン・ソンギイ・ヨウォンが出演する映画『光州5・18』だろう。日本で4月4日から公開されるカン・シニル、キム・ギュリ主演映画『1980 僕たちの光州事件』同様、光州民主化運動を題材とした作品だ。

 全羅南道庁舎前で戒厳軍と光州市民が対峙するなか、街頭スピーカーから国歌が流れる。胸に手を当て誇らしげに歌い始める光州市民。しかし、次の瞬間、戒厳軍の一斉射撃が始まる。
悲しいのは、これが史実であることだ。

光州民主化運動で市民が籠城した全羅南道庁舎
全羅南道庁舎前の噴水広場(現・5.18民主広場)

●配信情報

Netflixシリーズ『おつかれさま』独占配信中

[2025年/全16話]演出:キム・ウォンソク『ミセン ー未生 ー』『シグナル』『マイ・ディア・ミスター~私のおじさん~』 脚本:イム・サンチュン『サム、マイウェイ〜恋は一発逆転!〜』『椿の花咲く頃

出演:IU『マイ・ディア・ミスター~私のおじさん~』『ホテルデルーナ〜月明かりの恋人〜』、パク・ボゴム雲が描いた月明り』『青春の記録』、ムン・ソリ『私たちの人生レース』、パク・ヘジュン夫婦の世界』、オ・ジョンセサイコだけど大丈夫』、ヨム・ヘランマスクガール』、ナ・ムニ怪しい彼女』、イ・ジュニョン恋するムービー