今年に入り、僕もこのWOWPASSをつくってみようと思った。カードの発行手数料が無料だという。
3月のソウル仁川国際空港。ここでWOWPASSをつくろうと思った。僕はチャージ式のカードではT-moneyカードをもっていた。それより便利なのか比べてみようと思ったのだ。
しかし到着階で探しても、WOWPASSの専用機械がみつからなかった。困って空港案内で訊いてみた。スタッフはなにやら調べ、こう教えてくれた。
「空港鉄道の直通列車の改札口にあります」
そこまで行ってみた。機械はみつからなかった。そのとき、ガイドブック『歩くソウル』をもっていた。僕もその編集を手伝ったガイドブックである。第1ターミナルの空港鉄道乗り場の地図を開いた。直通列車の改札口あたりを見てみた。そこには「WOWPASS(改札内)」と記されていたのだ。
「ダメじゃん」と言葉がついて出てしまった。改札を通ってなかに入らないと機械がないのだ。
僕はいつも安い空港鉄道の一般列車に乗ってソウル市街に向かっていた。直通列車は早いが1時間に1本か2本しかない。しかし一般列車は10分も待てばやってくる。市街に着く時刻に大差がないことが多い。
その日も一般列車に乗るつもりだった。ということは空港でWOWPASSをつくることができないことになる。
しかしなぜ、WOWPASSの機械は改札のなかに設置したのだろうか。WOWPASS専用機械探しのソウル歩きがはじまった。