美容系クリニックの施術は多岐に渡る。肌の改善やリフトアップ。皺やニキビ跡、ほくろ、シミをとりさるものもある。この分野には日本人男性も多く訪れるという。顔を小顔に見せるエラボトックスや輪郭注射もある。ヒアルロン酸を注入するもの、脱毛などの施術もある。
多くが日本でも受けられるが、ソウルは安い。競争が激しいので技術、そして対応する施術の範囲の広さでソウルの美容クリニックは一歩先を行っているようだ。施術も短時間であっさり終わる「工場系」やカウンセリングをしっかりして対応する「非工場系」にわかれるという。言葉の問題もないところが多い。
そんな江南界隈。はじめは江南大路と平行に走る裏通りを歩きはじめた。日本人客を意識した焼き肉店は納得できたが、薬局が多いことに首を傾げた。そこから江南大路に出、ビル内の施設表示に日本語をみつけると必ずといっていいほど美容クリニックだった。なかにはビル一棟が美容クリニックというところもあった。どこも看板がおしゃれで、外観はカフェやスタイリッシュホテルのようにも映る。
目的が美容クリニックという日本人の行動は、従来の観光旅行とはパターンが違う。観光地に出向く時間も、施術時間が優先されるから、朝に地下鉄に乗って仁寺洞へ……というプランではなくなる。施術を受けた肌は休ませなくてはいけないのだろう。そこで、ホテルへの需要が高まってくる。東横インは心強い存在なのかもしれない。
周辺に多い薬局は、回復を早めるクリームなどを用意している。日本語を話すスタッフを揃える店も少なくない。美容系クリニックや関連する薬局の世界でスタッフが話す日本語は流暢だ。飲食店で韓国人スタッフが口にする日本語とはレベルが違う。美容系クリニックや薬局では丁寧な説明が求められるからだ。江南の日本語のレベルは明洞とは違う進化を遂げている気がする。

