韓国で飲食業に対する意識が変わり始めるきっかけになったのが、ドラマ『テプン商事』『おつかれさま』『二十五、二十一』、映画『国家が破産する日』などの背景として描かれた1990年代末のIMF事態(通貨危機)だろう。

 大規模な整理解雇が行われ、失職した人たちが地味だが手堅く稼げる仕事として飲食業を選択したのだ。

 以来、飲食業がスモールビジネスとして見直され、マーケテイングの理論が持ち込まれ、『隠し味にはロマンス』でカン・ハヌル扮する主人公が勤めていたような大企業が参入するようになった。

 そして、2010年頃からテレビやインターネットで「モッパン」(食レポ)のコンテンツが急増し、飲食業に関わる人物が登場するドラマや映画もヒット。Netflix人気番組『白と黒のスプーン~料理階級戦争~』に象徴されるように、飲食を堂々たる文化としてとらえるようになってきたのだ。

乙支路4街駅の近くにある平壌冷麺の人気店「又来屋」は1946年の創業
「又来屋」の平壌冷麺

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Netflix『隣の国のグルメイト』出演:ソン・シギョン、松重豊