Netflix注目作『ワンダーフールズ』は、どういうわけか超能力を手に入れた者たちが、世界を守るため、悪に立ち向かうアクションコメディだ。物語は世紀末の1999年、終末論が広がる地方の町が舞台になっている。
■Netflix『ワンダーフールズ』パク・ウンビンが再びエキセントリックな役に挑む!
本作の主演は『ウ・ヨンウ弁護士は天才肌』のパク・ウンビン。貧しく、余命わずかだが、テレポーテーション(瞬間移動)能力をもつチェニを演じる。
共演は、サイコキネシスを操るウンジョンに『女神降臨』『私のIDはカンナム美人』のASTROチャウヌ(チャ・ウヌ)。生花店の主人ギョンフンに『おつかれさま』のチェ・デフン。チェニの祖母が営む食堂の店員ロビンに『ウ・ヨンウ弁護士は天才肌』のイム・ソンジェ。チェニの祖母に『シュルプ』『スタートアップ:夢の扉』のキム・ヘスクなど、人気スターから個性派、実力派までが揃う。
『ウ・ヨンウ弁護士は天才肌』でトップスターになったパク・ウンビン。日本では俳優名より、ウ・ヨンウという役名のほうが知られているかもしれない。それほど魅力的なキャラクターだった。
パク・ウンビンは1992年9月4日ソウル生まれで、幼児のときにモデルデビュー、5歳のときに俳優デビューして以来、60作以上のドラマに出ている。身長163センチで顔つきは端正、可憐かつ美人。大学ランキングでベスト15に入る名門の西江大卒業。『無人島のディーバ』で披露していたように歌も上手く、ピアノやバイオリンも弾ける。俳優としてかなりの優等生と言ってよい。
そんな優等生であるにもかかわらず、パク・ウンビンは子役時代も含めれば下積みは20数年と意外と長かった。だが、ここ数年で自分が光る役を完全に見極めたようだ。
時代劇『恋慕』ではわけありの男装麗人、『ウ・ヨンウ弁護士は天才肌』では自閉スペクトラム症の弁護士、『無人島のディーバ』では15年間の無人島暮らしを経て歌手を目指す純朴な娘、『ハイパーナイフ 闇の天才外科医』では闇医者ー―。
そう、パク・ウンビンはその優等生的な実像とはかけ離れたエキセントリックな役がハマる女優なのだ。
その最たる例が『ウ・ヨンウ弁護士は天才肌』のウ・ヨンウであることは言うまでもないだろう。個性的な言動、サイズの大きい服、キムパ(海苔巻き)しか食べない超偏食などの演出が功を奏して、多くの視聴者の記憶に残るキャラクターだった。パク・ウンビンを光らせるには「崩し」が必須なのだ。
『ワンダーフールズ』の設定も「崩し」が効いている。舞台は1999年の韓国。多くのドラマや映画の題材となったIМF事態(金融危機)に人々が喘いでいた時代だ。
さらに、世紀末のノストラダムス大予言を背景とした「終末」が囁かれるどんよりした世の中で、主人公チェニは街頭で宗教に勧誘しようとする女性に悪態をつき、子供がなめているアイスを強奪して泣かせる。窮地に陥れば暴力も辞さない。第1話の冒頭からインパクトは絶大である。